こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
RCMオーナー達による集まり
RCM Owners Club、略して【ROC】*ロックと呼んでます。
先週の日曜日、そのROCのトミンモーターランド走行会が開催されましたが
天候にも恵まれ、とても充実した一日を皆さんと共有する事ができました。
本店からは自分を始め メカニック達も全員同行しましたが、皆バーベキューも
楽しむ事ができて、当初予想していたよりも心弾む一日になったと思います。
一方では、一日会社を不在にしただけなのに山積する仕事に追われるはめに陥り
やむなく吾希人にブログ代筆を頼まざるを得ない始末・・・ ( ̄▽ ̄;)
相変わらず分単位に追われる日々のまんま、アッと言う間に年末を迎えそう。
今回のROCイベントは、12月27日発売 月刊ヘリテイジ&レジェンズ誌の
自分の連載コラムでもバッチリ紹介しますので、ぜひ購読して下さいね!
それでは本題に!
茨城県在住 H・Kさんからオーダーを頂きました、このマシン・・・
ご紹介しましょう。

RCM-643 空冷GPz1100です。

もう35年以上も前の話ですが、中村も一時このGPz1100に乗ってまして
ゼファーに至る前の カワサキ空冷Z最後のエンジンを搭載したパワーフィールは
とにかくトルクフル!
ただ、力あるエンジンなのに車体は重たく、まったりとツアラー系のシャシーで
まぁ~ 峠道行ったら、曲がらない 曲がらない・・・ (;^ ^A

RCMとして フレームも含めたローリングシャシーの大幅モディファイにより
ノーマルとは比べ物にならないほど軽快なスポーツマシンとして新生しました。
ほんと、こんなに違っちゃうんだ! と言うくらい性能アップを果たしています。

もはやレア選択なのではとさえ思える17インワイドホイール仕様の足回りに
廃番となったナイトロレーシング GPz1100用ステップKIT。
スイングアームに取り付けしたリアフェンダーは、The BIBLE-11にて
新製品デビューした汎用のカーボンフェンダーで、早速取り付けしています。

内燃機加工は、おなじみディンクスが施工した 精密精度に拘った仕上がりで
この内燃機加工の仕上がり如何が直接エンジンの調子に大きく影響して来ます。
ディンクスにいると いつも思うんですが、四輪エンジンの加工の方が多くて
こんなに忙しいのに、スピード重視にならず淡々と取り組んでいる姿を見ると
(この仕事が好きなんだろうなぁ・・・)と、感じさせられます。
「好きこそものの何とか」なんて言葉がありますが、正にサンクチュアリーの
メカニック達と完全に同じなんだと、いつも思いますね。

そんなエンジンを固定するマウントは、ゼファー1100のエンジン固定方に
ヒントを得た手法で、リアエンジンマウントボルトに応力を掛けない 曲がりの
対策を施された非常に有効な構造。
以前は、ベーシックなZ1000R S1風のエンジンマウント補強を採用して
いたのですが、それだとどうしてもエンジンが動いてボルトが反ってしまう。
ゼファー1100のエンジン固定構造を検証した時に「なるほど これだ!」と
ピンと来たんですが、これが正にビンゴでした。

SCULPTURE製 Z系17インチ専用スイングアームを流用し、アームの
下側にタイロッドリンクマウントを溶接して、ナイトロン製のリアショックを
純正ユニトラックリンクで構成。
ドライブチェーンラインはノーマル87mmから19mmのオフセットドライブ
スプロケットにシムをプラスして、定番の108mmに設定しました。

今なぜか人気があるGPz1100用のナイトロレーシングチタンメガホン。
以前ラインナップしていたのですが、当時はあまりオーダーがなくて廃番に
したのですが、ここ数年、逸品ものとしてオーダー頂く機会が増えました。
このRCM-643も、オーナー H・Kさんのリクエストで製作しています。

不具合が起こりやすいタンク上の液晶モニターは取り外し、代わりにワンオフ
ブラケットを用いて ヨシムラ製プログレステンプメーターをビルトイン。
ハンドルバーはデイトナ製のRCMコンセプトバーで、M8ボルトでしっかり
締結したヘビーウェイトグリップエンドもデイトナ製RCMコンセプトです。

空冷GPzの象徴とも思える流れるような外装のボディーラインは、こうして
見ると、今のバイクにはない独特な特徴を感じさせられます。
テールランプは加工してコンパクト化し、リアフェンダーレスもワンオフ製で
リアウインカーステーも位置や固定方法などに拘ってワンオフしました。

タンク上の液晶モニターを外した事から、燃料メーターなど視認できる機能を
失いましたが、カーボン&アルミプレートによるオリジナルの3連メーターに
する事で必要なモニター機能をこちらに集約させました。
真のRCMの証明たる ”RCMシリアルナンバープレート” も、一目瞭然である
コックピット回りにさり気なくレイアウトしています。

まだまだ語れば、細部に沢山のワンオフ加工や細工が施されたRCM-643。
完成に至る つい最近、外装パーツが取り付けられて スクリーンカットによる
小顔化がされた時(あぁ 個人的に欲しいバイクの一台だな)って感じました。
このマシン、本当にカッコ良く出来たし、良く造り込まれていると思います。

個人的な意見ですが、このGPz1100がカワサキZの最後の機種であると
昔から信じています。
それ以降のモデルは、あくまでもZと言うアルファベットが付いた 別のZだと
どうしても そう思ってしまうんです。
ここに ”空冷2バルブ4気筒 最後のZあり”
最終進化を遂げたラストZに、更なる現代的な手法でのモディファイを加えた
RCM-643 GPz1100。
いいですねぇ・・・
見た目もですが、動性能と実用性の向上による機能美が何より良いと思います。
H・Kさ~ん!
ほんとに ほんとに、今まで大変お待たせして申し訳ありませんでした <(_ _)>
来週以降で納車可能です!
最高の一台に仕上がってますから、大いに期待して貰っていいですからねっ!





