脱炭素化を目指しEVへシフトした日本の自動車&オートバイ業界は、2030年以降ガソリンエンジン車両の生産を終了すると発表しました。
しかしながら日本中のガソリンエンジン車両が全てEVに切り替わった時、今度はそのEVの給電を満たす為の発電問題が懸念されていると聞きます。
2022年現在、日本の発電は約7割近くを火力発電に頼っています。
ところが、その火力発電から排出される燃焼ガスの量は日本中のガソリン車から排出されている燃焼ガスの量と同等であると言われています。
環境に優しい再生可能エネルギーは未だ発展途上で社会全般の電力を満たすまでに暫く時間が必要です。
福島原発事故以降、日本では何十年もなかった節電や停電を経験する社会になりました。
原発がフル稼働しない限りますます火力発電が中心となるので、当分の間はEVが普及しても本質的な脱炭素化に至れないと言う見解もあります。
この「乗り物」と「発電」の関係性は今の日本ならではの悩ましい問題と言えるでしょう。
また、発電以外の問題もあります。
今現在、日本の自動車&オートバイの利用者は30歳~60歳代と中高年齢層が中心です。
背景には少子高齢化もありますが、今の若者は自動車やオートバイに興味を示さないリサーチが出ていると聞いています。
逆に中高年齢層は趣ある乗り物を好む傾向で、1970年~2000年頃にかけて生産されたガソリンエンジンの旧車と呼ばれる自動車&オートバイ中古車需要が年々増えており、それら旧車は現代の車両よりも排気ガスの濃度が非常に高いと言う特徴があります。
この旧車の人気需要は継続していて、EVが普及しても特定の年齢層はガソリンエンジンの乗り物を買い続ける、あるいは維持して乗り続けると予想。
それは2030年以降も続くと見られ、今後カーボンプライシングが厳しさを増しても中古車の需要は現在30歳~60歳代のユーザー達が体力的に自動車やオートバイに乗れなくなる年齢に達するまで続くと思われ、発電問題も含めて脱炭素化は迷走する事もあるでしょう。
精密な内燃機加工と排気ガス低減装置の融合で実現
ノーブレストでは発電問題も含めて着眼点を変えました。
2000年以前に生産された車両から排出されるガスの炭素濃度を大きく低減させられたなら、EVの普及とは別の角度で低炭素化を援護できる。
少なくとも再生可能エネルギー分野が成長し、発電問題が解決するまでの繋ぎの役割を果たせると考えたのです。
中古車の多くはエンジンのオーバーホールを行う事で乗り続けられます。
オーバーホールにはエンジン内部品の寸法・形状・数値などを適正に仕上げる「内燃機関加工」が必要で、その加工の精密な精度が重要です。
ノーブレストはその内燃機関加工の専門子会社を設立し、正にその精密な仕上がり精度に拘った業務を推進しています。
最新の電子制御機を用いて仕上げるシリンダーのホーニング工程。同軸度と密閉性を追求した吸排気バルブ周辺の加工。ツインプラグ点火への変更など、精密な内燃機加工の技術で燃料の完全燃焼を促します。
また、機械式気化器キャブレターから電子式燃料噴射インジェクションに変更し、コンピューター制御で燃料を調整して無駄な燃料噴射を無くします。
本来であれば排気ポートに注入される外気導入の構造も、排気ポートに近い位置のエキゾーストパイプに注入する構造で二次燃焼を促しました。
一般的に使用されている触媒もマフラーに装備し、ノーブレストでは既に1970年代製オートバイのエンジンで従来排出されていた排気ガスの濃度を90%近く低減させる事に成功しました。
特許出願は、これら全ての構造を旧車に適応させて排気ガス濃度を大きく低減するパッケージです。
現在道路を走っている自動車やオートバイの排気ガスが大きく低炭素化されたなら、EVの給電を火力発電に頼らず満たせる社会になるまで、あるいは従来のガソリンエンジン車離れが出来るまでの約10年~20年間、EVへ完全に切り替わるまでの時間を稼ぐ事に繋がるでしょう。
EVの普及とは別の角度、同時進行で進められるカーボンニュートラル。
自動車&オートバイの整備業界で、エンジン整備に長けた業者、あるいはインジェクションの燃料調整技術に長けた業者達と協力し合い、社会環境に貢献できる特許事業として広めて行きたいと考えています。
株式会社ノーブレスト