こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
前回(その2)から少し間が空いてしまった、Z900RS RCM計画・・・
当初は年末完成を目指して進めていた このデモ車ですが、予想通り?と言うか
案の定 遅れ出しておりまして・・・ (;^ ^A
年末はおろか今のペースだと たぶん、年明け2月から3月になりそうな見通し。
今までの経験上、大掛かりなNewパーツ開発が大変なのは わかっていたものの
ここ数年はそれに集中する事が出来ない日々が多く さすがに速度が上がらず。
(あぁ・・・ 社内に専門の開発チームが欲しいなぁ・・・ ( ̄▽ ̄) ) なんて
思わず 妄想してしまいました(苦笑)
ま~~~~ 無いものねだりしてても 仕方ありません!
シリアルナンバー RCM-534、Z900RS RCM計画(その3)です!
スイングアームを外しただけで「新型マシンの車体進化はすごいな・・・」と
しみじみ痛感・・・
ピボットの構造など、改めてシャシーの勉強をさせられる想いでしたね (-ω-)/
Z900RSはコンベンショナルなツインショックではなく、モノサス・・・
皆さん意外に軽視してるかも知れませんが、ツインショックとモノサスとでは
タイヤの路面追従性など その性能は圧倒的に違うんです。
SCULPTURE製 Z900RS用スイングアームは、モノサスならではの
機能を生かしたものにすると最初から決めていたんですが サスマウント位置を
精密測定するべく Tスロットテーブル上でVブロックとハイトゲージを用いて
複数回 測定をしました。
サスマウント位置はアレンジを加える事なく、ノーマルに準じた位置に・・・
リンク比は交換可能なリンクプレートに任せる事から アーム側のサスマウント
位置は完コピで行きます (^^ゞ
ここでスイングアームを構成する 全ての重要な位置関係が測定完了・・・
きっちりと記録し、整理した後で 造るシナリオの流れを検証して行く事に。
SCULPTUREスイングアームと言えば、やっぱりこれ!
高級素材 ジュラルミンZ5Xの押出しによる、目の字断面形状 角パイプ!
でもパイプの曲げ角度がZやNinjaと異なる為、さて どうするか・・・
う~~~む・・・ 意外な伏兵だな・・・ ( ̄▽ ̄;)
前回(その2)でもご紹介した通り、フロントフォークには OHLINS製
FGRT200フォークを使用して Z900RS用の倒立ExMパッケージを
ラインナップします!
その為には専用の上下ステムKITが必要な訳でして、そこの開発を急がねば
ならないんですが・・・
・・・・・・・・・・・・・・。 ( ̄  ̄;)
これまた測定が大変そうなノーマルステムで、潜んでいた伏兵達に苦戦の連続。
お見積りや打合せ、メカニック達へのアドバイスやワンポイントのヘルプ作業に
他にも月刊ヘリテイジ&レジェンズ誌のコラム原稿や 電話&メールでの対応など
ブログ&フェイスブックももちろん更新しながら 合間を縫って測定を進めます。
ところが遅れが著しくなって来たので、過去のキャドデーターを頼る事に・・・
モデルとなったZレーサー3号機のステム(A16の倒立フォーク用ステム)の
データーを引っ張り出して貰って、オフセットの変更が何なく完了・・・ ( ˘ω˘ )
このまま一気に! と、行きたい所だったんですが・・・
その後は手書きで(苦笑)
フッ・・・ い~んです、これで・・・
今の本店スタッフ達は誠太郎を筆頭に 皆してキャドを使ってますが、自分は
古い人間ですから 結果、早く進む方でいい。
自分もあと11年で定年退職ですから、い~んです これで・・・ (;^ω^)
で、後日・・・
来ました 来ました~! 3Dモデリング~!
ステアリングストッパーは純正に準じた構造で SCULPTUREステムKIT
特有のM6ボルト2点留め構造・・・
M6ボルト2点留のストッパーを左右入れ替える事で ハンドル切れ角をわずかに
変更できる、カスタムの現場でアレンジが出来る便利ものにしています! (^^)/
グワ~ッ! と下に ガルウイング型にオフセット掛かった形状は、倒立フォークの
アウターをなるべく下側で掴んでやる為の目的で、意味があるスタイル。
Z900RSのノーマルフォークは 実際にはフォーク単体のレングスが長い・・・
それを逆オフセット型にしたトップブリッジでフロントの車高を設定していました。
フレームのステアリングヘッド位置がA16並みに低い為 実質フロントフォークの
有効長は760mm前後となるんですが、OHLINS製FGRT200フォークが
その760mmズバリの長さだった事からトップブリッジの逆オフセットをやめて、
普通のフラットな形状にした為に フォークをクランプする位置のバランスを考えて
より下の方を掴む形状にしたんです。
そのトップブリッジが これ・・・
フレームヘッドパイプのすぐ上に ほぼフラットに近いトップブリッジがあって
そこからなるべく下に離れた位置にアンダーステムのクランプを設定してやる。
フロントフォークのアンダーステム下セット長を フロントフォークストローク
の最大範囲内で最も低く掴んであげる・・・
いいこう言う小さな要素の積み重ねで バイクのハンドリング性能は飛躍的に
向上するもの・・・
A16R Zレーサー3号機のフロント回りと 全く同じ考え方で設計しました。
これは出来上がりが 楽しみですよ~ (^^♪