こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
相変わらず、空冷Z系RCMへのお見積もり依頼とオーダーが絶えません・・・
特にMK-Ⅱは、まだいくらか安価で提供できる在庫ベース車が ほんの数台ですが
残っているので、ここに来てまたMK-Ⅱの駆け込み依頼が増えてる感じですね。
「脱 空冷Z! Z900RSへ!」と推進してるにも関わらず、空冷Z系RCMの
製作依頼は全く減る事を知らず・・・
いやぁ・・・ なかなか切り替わって行かないもんですわ・・・ ( ̄▽ ̄;)
まぁ・・・ あと1~2年もすれば、うちもZ系ベース車が底をつくでしょうから
悲しいかな、いずれ時間の問題なんだとは思いますが。
それより肝心のZ900RSが遅れすぎてて、そっちを頑張らなきゃいけません。
タイトルを「お待たせしました!」から「お待たせしてます」に変更しようかと
悩み始めた 今日この頃・・・ (^ ^;)
今回は画像多めにて!
シリアルナンバー RCM ー534、Z900RSのRCM計画(その13)です!
前回ご紹介した、サンスター製のワークスエキスパンドディスクローター・・・
実はこれ、Z900RS用O・Zレーシングホイールにしか取り付けが出来ない
と言う、非常にレアなディスクローターなんです。
これは10月上旬に富士で開催された、Z900RSミーティングのワンシーン。
入場開始されて間もない、まだ早い時間帯のサンスターブースですね。
完成率80%と言ったところの、RCMー534 Z900RSが展示されました。
もちろんフロントディスクローターには、先程のO・Zレーシングホイール専用
ワークスエキスパンドが装備されております。
郡が 嬉しそ~に手にしている、このディスクローター・・・
一体何が O・Zレーシングホイール専用なのか? と、お思いな方もいるでしょう。
比較してみればわかりますが、2枚ともZ900RS用のサンスター製ディスクで
向かって左、黒いインナーローターが従来品のワークスエキスパンド。
右が今回の、Z900RS O・Zレーシングホイール専用ワークスエキスパンドで
左の従来品は取り付けボルトがやたら多いのに気が付いた事かと思います。
従来品は当然 Z900RSのノーマルホイールに取り付けられる寸法となっており
O・Zレーシングホイールのディスクアタッチメントを介して取り付けられる様に
なっているんですが、このアタッチメント、実はディスクローターのパーツと言う
訳ではなく、むしろホイールパーツの一部なんです。
O・Zレーシングホイールと言えば、完全車種専用設計 モノリティックのフロント
ホイール構造が 他メーカー様のホイールと大きく違う点・・・
モノリティックとはホイールのセンターハブが大口径で 中をくり抜かれた中空構造と
なっており、更にディスクローターをアダプタープレートを介さずに ホイールに直接
取り付けができる、リアではなく フロントホイールならではの構造名称です。
ご存知な方も多いと思いますが、ディスクローターは こういったアダプター部品を
なるべく介さずに、ホイールにダイレクト固定した方が制動時性能が向上するもの。
以前イタリアのO・Zレーシング本社内で、中村はホイールとディスクローターの
インナーローターが完全ワンピースになっている試作品を見た事があると、だいぶ
前のブログで書いた記憶があるかな・・・
つまり、ホイールとブレーキディスクの結合部構造は 性能に直結する重要な要素で
あると言う事なんですが・・・
先ほども言った通り、ホイールは ホイール自体の性能を向上させる為に、大口径の
中空センターハブになっており そうなると必然的にディスクローター取り付け部も
同時に大きいサークル化をして行く・・・
すなわち、ラージハブこそが現代の主流構造と言えるんですが。
このラージハブを総削り出し一体型のモノリティックで造ろうものなら、そりゃ~
とんでもない価格になってしまう・・・ (;^_^A
だからイタリアのO・Zでは、Moto-GPのマシンなど極一部の特殊な車両を除いて
一般車両用のラージハブホイールは敢えてアダプターを介する構造にし、現実的な
製品価格に抑えている訳なんです。
ABSセンサープレートに隠れて見えませんが、アダプターがボルトでホイールに
取り付けされ、そのアダプターとディスクインナーもボルトで取り付けされ、更に
アウターローターはフローティングピンで固定されている。
アウターローターのフローティングピン固定は、必要性あって存在する機能だけど
ジュラルミンインナーを2段階で経由して結合させているのは、逆に機能性がなく
確かに「ここを改善できるなら」と感じました。
このO・Zレーシングのアダプター自体は、軽量で かつ高剛性に設計されており
それはそれで「よく出来てるよ」と、もの造りをされてる技術者達なら誰しもが
賞賛する様な優れもの・・・
でも、それでもこのアダプターを介さずディスクが取り付け出来たなら、そりゃ
そっちの方が良いですよね・・・
そう、アダプターを介さずにディスクをホイールにダイレクトに取り付けできる。
これが、サンスターZ900RS用 O・Zレーシング専用ワークスエキスパンド
ディスクローターなんです!
舌噛みそうですが (^_^;)
倒立Fフォーク、ラジアルマウントキャリパーと言った、高剛性 かつ高制動な
足回りパーツだから、尚更ワンピースでボルト留め出来るこのディスクからは
自分達メカニックから見ると、もう見ただけで「う~ん いいねぇ~ ♪ 」と言う
凄みを感じるもの・・・
ラージハブのレイアウトこそなくなりましたが、ホイールにツーピースで連結
させるよりも構造的アドバンテージがあると言えるので、当初この製品企画を
国美コマースさんから頂いた時「いいっスねー!」と即答したほど・・・(^^ゞ
と、この様な経緯から RCMー534がサンスターさんのブースに展示されたと
言う訳でして・・・
実はこのブース、サンクチュアリーのRCMや O・Zホイールのブースではなく
あくまでもサンスターさんのブースだったんです!
ですので 今回のディスクローターも、発売元はサンスターさんになりますから
ウチではなく 代理店の国美コマースさんまでお問い合わせ下さいね!
イベントは 緊急事態宣言明けで、天気にも恵まれて大盛況だったみたいですね ♪
自分達サンクチュアリーは、残念ながらこのイベントに参加出来ませんでしたが
後日 画像を頂きましてブログでご紹介させて頂いた次第でした。
う~~~~ん・・・
こうして見ると、RCMー534も完成してる? 様に見えるんですけどね~・・・
でもまだ、この後スイングアームにスタビを溶接したり、アルミダウンチューブも
左の試作と量産用治具開発が残ってますから、まだありますねぇ~~~ ( ̄▽ ̄;)
ともあれ このRCMー534、なかなかの人気だったみたいで良かった~ ♪
ちなみに奔放初公開となってる、ビレットライトステーKITが何気に映って
しまってますが、この製品は次回のブログでご紹介出来ればと思ってます。
ノーブレスト製品カタログ ”BIBLEー9”の入稿時期も近い様だし、目玉の
Z900RS系パーツが未掲載じゃ お話にならんでしょうから、只ひたすら
頑張りますわ・・・ ( ;∀;)