こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
今はまだ何とか造れております、京都府在住 M・FさんのKZ1000MK‐Ⅱ
RCM-529が つい先日完成しました。
ご紹介しましょう。
RCM-529 KZ1000MK‐Ⅱです。
ここ数年で数が激減し、世界的に枯渇した空冷Z系車両・・・
中でもこのMK‐Ⅱは 当時の生産台数が少なかった事も手伝ってか、とにかく無い。
5~6年程前から「値段が上がって来てるなぁ・・・」と感じてましたが、今では
高額な事はもちろん、個体そのものを見つけるだけでも大変な状況になっています。
でも、それでもブログのタイトルにある通り 今の所まだ何とか造れている・・・
カリフォルニアLAに在る RCM USA Incに 現地で車両を探して貰って
日本に送ると言う入手経路も、西海岸全般でZ系が見つかりにくく もはや年に
数台と言うペースでの入荷。
このままだと恐らくはあと2~3年で Z系車両が全く見つからないなんて事に
なりかねない差し迫った状況でして・・・
ですが このRCM-529 MK-Ⅱは オーナーさんの熱意にて実現に辿り着く
事ができ、本当に良かったと思っています。
マシンの仕様は オーナーM・Fさんからのリクエストで、前後18インチ
ホイールシャシー・・・
足回りに腰のあるしっかり感を与えたい事からφ38ではなくφ43フォークを
用いる事となり、ゼファー1100の純正フロントフォークをチョイス・・・
中古パーツで調達しましたがインナーチューブに小錆が浮いており、やむなく
私達サンクチュアリーの負担でインナーチューブを新品交換サービスしました。
SCULPTURE製18インチホイール専用スイングアームで組み上げられた
リア回り・・・
いつも製作している17インチホイール車とは異なるシャシーディメンションで
18インチ専用の造り込みをフレームレベルから施しています。
前後ホイールはPMCさんのアルミホイールSWORDで、ドライブスプロケも
同じくPMC製の6mmオフセットを使用・・・
前後スプロケット取り付け面をノーマル設定85mmから6mmオフセットした
チェーンライン91mmの仕様にて造り上げています。
またチェーン企画は耐久性の高い530サイズを用いており、160にワイド化
されたリアタイヤ左サイドとのクリアランスを確保するべく、ナロータイプの
ドライブチェーン EK530RCMで繋げました。
エンジンはオールブラックの重厚仕様でガンコート・・・
クランクシャフトの位相ズレ点検&芯出し、クラッチハウジングコンバート
ミッションドッククリアランス精密シム調整などを経て 腰下を組み上げ・・・
シリンダーは緩くなっていたスリーブをPAMS製ETSライナーに入れ替え
ボーリング、焼結合金オーバーサイズバルブガイドに入れ替えシートリングを
カット加工し、各部デッキ面は全て最少面研・・・
耐久性を重視したRCMライフパッケージコースで コンプリート致しました。
キャブレターは、自分的に空冷Zには良く似合うと思っている ミクニTMRを
チョイス・・・
この撮影時ではエアファンネルですが、この後パワーフィルターに交換されて
ロードテストにてキャブレター初期セッティングを施します。
美しく深みのある 少し濃い目のキャンディレッドは、オーナーM・Fさんからの
リクエストカラーで、そこに組み合わされたシートは デイトナさんからリリース
されている幅狭タイプ、RCMコンセプトCOZYシートのMK-Ⅱ用・・・
角Z系は元々足つき性に難ありの傾向ですが、このシートは肉抜きされているだけ
ではなく着座部の幅が狭くなっており、ウレタンの品質も手伝って足つき性が改善
されている お勧めのシートなんです (^^)v
毎回同じ事を言っておりますが、こちらのシートはデイトナさんの正規製品です。
自分達もデイトナさんから購入していますので 欲しいなと思われた方は最寄りの
デイトナさん製品 取り扱い店さんまでご相談してみて下さいね。
メーターはカワサキ純正品をベースに専門業者さんにてリビルドされたもの。
いつもより少し高めのPOSH製 スーパーバイクバーに装備されたパーツは
ZXタイプのハンドルスイッチに Brembo製 RCSラジアルマスターの
組み合わせで、左右のミラーホルダーとリザーバータンクはサンクチュアリー
メカニックブランド製のオリジナルにてボルトオン!
18インチシャシーだからと どうしてもノスタルジックな路線に持って行くの
ではなく、要所 ここはと思う部分は最新の仕様で組み上げています。
見た目や雰囲気など とても大切な要素ではありますが、何よりも扱い易い事と
ここぞと言う走りの時でのマシンポテンシャルに重点置いて製作しました (^^)v
いいですね! ケバさの無い、ストイックなカッコ良さがあると思う (^_-)-☆
MK‐ⅡのRCMは あと何台製作できるか、正直カウントダウンに入っていると
思いますけど、まだ何とか造れていますので M・Fさん同様「MK‐Ⅱで!」と
考えておられる方は是非一度 お問い合わせ頂ければと思います・・・
まだ 何とか・・・ 造れてますから・・・ (;^ ^A
M・Fさ~ん!
ここ半年ほど とにかく忙しくて、つまらないミス等あったりとご迷惑おかけし
申し訳ありませんでした <(_ _)>
RCM-529 MK‐Ⅱは今週半ばより 納車に向けてのロードテストに入ります。
天気の良い日を選んでロードテストしますので 雨が降ると少し先に延びますが
あと少しでバイクがお手元に届きますので もう少しだけお待ち下さいねっ!