こんばんは、サンクチュアリー本店 中村です。
台風が はっきりしない優柔不断な態度で近づいてますねぇ・・・
今の季節、仕方ない事なのはわかってるんですが、ほんと困りますわ ( ̄▽ ̄;)
テスト走行は出来ないし おかげで納車は遅れるしと、四文字熟語で例えたなら
迷惑千万
まぁ 自然現象の天災なんだから、グチっても仕方ないすか・・・ (;^ ^A
それでは本題に!
東京都在住 S・Yさんからオーダー頂きました、このマシン
ご紹介しましょう。
RCM-634 Z1-Rです。
カラーリングも含めて、全てオーナーS・Yさんのイメージを具現化しました。
「カッコいい・・・」
第一印象は、とにかくその一言に尽きると思いました。
その造り込まれたスペックを足回りから説明しますと
選手権の誉高きメーカー O・Zレーシングホイール、Bremboブレーキ
OHLINSサスペンションと 世界に名だたるメーカー品だけで構成された
17インチホイールのシャシーは、いつもながらのオーラを醸し出している
RCMに相応しき仕様だと言えます。
「どうせ造るなら気に入ったマシンにしたい」と、そう語っていたS・Yさん。
スタビライザーを追加溶接したSCULPTUREスイングアームは、ひと手間
加えた ”脱DIY” であり、足回りを筋肉質に仕上げたかった象徴。
”ボルトオンで取り付ける” ではなく ”加工溶接して造る” 事こそ、カスタマイズの
真骨頂であると思います。
デイトナさんからリリースされているRCMコンセプトグリップエンドは
振動対策されたヘビーウェイトでM8ボルトでしっかり固定できる優れもの。
取り付け出来るハンドルバーは同じデイトナさんのRCMコンセプトバーと
なるのですが、Z1-Rの場合ビキニカウルがあって ハンドルバーの高さが
低くないとカウルとマスターシリンダーとが すぐに干渉してしまいます。
通常のRCMコンセプトハンドルバーはZ1やMK-Ⅱ向けで、ある程度
高さがあるため、唯一 Z1-R向きではない事から 今回はφ22のスチール
パイプをベンダーで曲げ込んで極力低いハンドルバーを造り、ハンドルの
エンド部分にネジ切したスリーブを挿入して溶接・・・
その後 ブラックメッキ処理した所謂 ワンオフのハンドルバーでして・・・
この様にこれまたひと手間かかっているアイテムで、何気なく自然に見えて
いるかも知れませんが、大変なハンドルだったんです (;^_^A
シートはおなじみ、着座部が幅狭な足つき性良好のRCMコンセプトシート。
サイドカバー上の細いレール状のカバーを取り外している分、シート座面も
下がっていると言うシートですが、現在は量産していないRCM専用品です。
テールカウルのシートロックシリンダーキャップも、今年の春から新たに
サンクチュアリーメカブランド製としてリリースされたリプレイスパーツで
Z1-R部品の不足要素を補っているものですね (^ ^♪
エンジンはオーバーホール主体のメニュー、RCMライフパッケージ仕様。
1mmオーバーサイズのDiNx鍛造ピストンでボーリングし、電子制御機
H85Aで精密ホーニング仕上げしてます。
シリンダーヘッドもFCD11材オーバーサイズバルブガイドに入れ替え後
バリオドライブによる3面カット加工でガイド&シートリングの同軸精度に
拘った仕上がりとしました。
クランクシャフトも芯出しだけでなく、DiNx十八番のフルリビルドを施工。
ベアリングとスラストシムを新品に交換し、位相をあわせながら組み直しするに
あたり、DiNxでは独自の測定手法と専用治具を用いています。
その手法は画期的なやり方な為、残念ながら企業秘密としてお見せ出来ませんが
「なるほど!」と唸る「確かにこれなら高い精度を出せる」と言う手法であり
それ故に クランクのフルリビルドはDiNx十八番と呼んでいるんです。
ちなみに、トロコイドオイルポンプの採用も忘れてはおりませんよ (^_-)-☆
メーターはRCMご用達、カーボン&アルミプレートのハイブリッドパネルで
もちろんこちらもワンオフ品。
イグニッションをオンにするとSTACKステッピングメーターの初動に魅惑
され、夜間も照明が美しい、何だかやる気にさせられるメーターです (^ ^)
ここ数年で、Z1-Rも状態良い個体をめっきり見かけなくなりました・・・
程度良い中古車は何かしら手が加えられた個体ばかりで価格は大変高額です。
高額な中古車をベースにすると、トータル額はとんでもない価格になるので
やはり180万円位で入手できるベース車が理想なんですが・・・
その価格帯のベース車両が枯渇してるので、これまた困っているんですわ。
スカイツリーの高さ634メートルと同じシリアルナンバー RCM-634。
都心のシンボルであるが如き一台として、想いを乗せてオーナーの元へと
納車されるのは間もなくです!
S・Yさ~ん!
台風さえ過ぎてくれればロードテストを始められますので、もう少しだけ
お待ち下さいね!
酷暑も終わる、丁度良い季節の入り口でお渡しできるかと思います (^^)/
RCM Z1-Rを是非、ご堪能下さい!