こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
コロナ感染が日本各地でまた流行し出してる そんな大変な時期ではありますが
サンクチュアリー本店では変わらず業務に向き合う日々を過ごしております。
RCMに関して言えば、通常の製作納期3~4ヵ月間で仕上がる車両もあれば
1年越しなんてRCMもあり、後者の長期製作車は今も何台か平行して進行中。
そんな長期製作コースで、このマシンはいよいよゴールが見えて来た1台!
九州は大分県在住 K・Aさんの Z1-R、ベース車両お持ち込みでの RCM製作
(その5)です!
RCMが誇る最高峰のエキゾースト、ナイトロレーシング製ウェルドクラフト
3Dチタンマフラーを取り付けました。
我が愛機A16R-001を含む一連のA16はもちろん、Zレーサー1号機
2号機、そして3号機に至るまで RCMのリーディングモデルクラスの殆どに
このウェルドEXは採用されて来ました。
正にサンクチュアリーのRCMを象徴するかの如きパーツの一つだと思います。
左右マスターシリンダーリザーバータンクには Brembo製スモークをチョイスし
タンク固定用ステーは このRCM-526専用にワンオフで切り出し製作・・・
リザーバータンクの水平度や左右位置のバランスに問題がない事が確認できたら
ステーをブラックにコーティングするべく電着処理工程へと送りました。
アッパーカウル下側を固定するブラケットもワンオフ・・・
走行時にブラケットが捻じれたりしなったりして カウルにガタつきが出ない様
ブラケットの要所 縁を曲げ込み 構造的な剛性を確保・・・
ヘッドライトの上下光軸調整も きちんと行える様に専用ステーを設けています。
また長穴になっている部分は アッパーカウルの位置を前後に調整できる様に
した機能で、カウルとヘッドライトとのクリアランスを調整したり、最終的に
カウル取り付け角度を若干変更したり出来る 何かと役立つ構造になっています。
RCM Z1-Rでの心得 その1・・・ カウルに直接ウインカーを付けない事。
確かにカウルに穴を開けて カウルウインカーを付けてしまえば簡単に済みます。
でも【造り込み】をモットーにしているRCMでは それは手抜きに近い行為。
ウインカーステーも専用でワンオフしカウルに沿う形でブラケット固定するのが
RCM製作における最低水準と言えます。
30年以上も昔、時間がなくて自分のZ1‐Rにカウルウインカーを付けた事を
すごい後悔しました・・・ こりゃ やっつけだったと・・・(苦笑)
ブラケットを製作するのは面倒な作業ですが、手の込んだ完成度で出来上がった
ものは 見れば誰でもその違いが判ると思いますよ (^^)/
縁を曲げ込んで立てたリブは部分的に溶接で繋げ、より完璧な状態に・・・
材質は粘りがあり振動に強いステンレスですが 一部にアルミA5052材も
使用しており、全て適した表面処理を施します。
このRCM専用オリジナルで製作したカーボンミラー用のベースプレートも
A5052材から製作したもので 裏側に沿っているカウルブレースと共締め
構造になっているもの・・・ この後ブラックアルマイト処理へ送られます。
こういう小さなパーツも本当は普通にボルトオンKITで手に入るんですが
RCMらしいセンスの形状にしたく、実は毎回ワンオフしてまして・・・
パッと見だとわからないでしょうけど、 結構 色々やってるんスよね (;^ ^A
メーターはまだ途中ですが、まずはオリジナルパネルをアルミ材から切り出し
STACKメーターを採用した3連メーターを製作中・・・
ここまでは時々やっている仕様ですが、今回このRCM-526では カーボン
プレートを使用したハイブリッドパネルに仕上げる予定です。
ここで中村の出番・・・(苦笑)
実はこの作業も時々やってるんですが、カラーリングデザインを中村の手で
「ここ!」と、細かく指定する為の作業なんです。
黒いラインテープを「こんな感じ!」と言う風に、実際に貼り付けて行きます。
サンクチュアリーのRCM Z1-R、心得 その2!
ラインの位置はRの部分も含めて、外装の輪郭にムラなく沿わせる事・・・
簡単に言えば、外装の外側輪郭に足並みを揃えたラインワークにするって事で
出来れば2本のラインは同色にせず、黒と青とか金と赤とか 異なる色のラインに
する事・・・ かつ ベース色に対して見やすい色のラインにするなど、何かと
うるさい中村でして・・・
すみません (;^ω^)
TOMO-FRPが製作してくれている RCM専用形状のアッパーカウルも
こんな感じのラインワークにしました!
基本 我が愛機001のラインを「こんな感じの方が良かったかな」と思える
デザインにアレンジした進化バージョン (^^)v
この特徴あるカウルエンド部はスーパースポーツ車を連想させるフォルムで
RCMらしいセンスの形状になってるんですけど ラインワークを失敗すると
台無しになるので、こういう部分は中村自らミリ単位で指定してるんです。
何か、いい歳して色塗りしてますが・・・
これもですね・・・ 実は今まで 結構やって来た事でして・・・ ( ̄▽ ̄;)
こういうデザインに関してはフレーム加工やエンジン作業と同様、すみません
中村は凄くうるさいんです・・・
頭の中で思い描いたイメージも実際にやってみたら「何か違う・・・」なんて
よくある事でして、安定路線のカラーリングならともかく オリジナル性の強い
カラーリングに関しては ここ本店では中村もさりげなくアドバイスしてます。
実際 経験した事ないですか? 「ここの色もう少し明るい方がよかったな」とか
「ラインの位置や太さがちょっと違ったかな」とか・・・
色も含めてデザインと言うのは2Dと3Dで意外に異なりますし、ましてや頭の
中でイメージしたものはリアルに具現化した時、大体違っちゃうものなんで
少しでも気になった時はこうやってシミュレーションしてるんですわ (^_-)-☆
大分のK・Aさ~んっ!
あとはペイント業者さんに託したんで、出来上がりに期待しましょう~!
長かったこのRCM-526も、この秋 いよいよ納車ですねぇ・・・