こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
残暑の厳しい毎日が続いておりますが、サンクチュアリー本店の館内 工場エリアは
全室ク-ラーが効いており、快適な作業空間となっております。
そのせいか、暑かったらとてもじゃないが出来ない作業なども 普通に行われていて
例えば【シャシーダイナモによるキャブセッティング】なんかも、その一つ・・・
ふと気が付くと、誰かしらがゴソゴソやってる・・・ ( ̄▽ ̄;)
壊れて倉庫に置きっぱなしだったシャシーダイナモが復活してからと言うもの
とにかく使用頻度が多く、年がら年中 それこそ四六時中回ってまして・・・
一番よく使ってるのが、この郡メカ・・・
郡の場合、キャブセッティング系の作業を担当する機会が多いのも手伝ってか
まぁ~ よくこの部屋にいるんですわ・・・ (^^;)
江戸川区時代は空燃比測定する機能がなかったので フィーリングを確認したり
パワーチェックする事しか出来なかったんですが、昨年の修理で空燃比測定の
機能を追加してからと言うもの、以前の10倍は出動回数が増えた感じ・・・
サイレンサーの後ろから突っ込まれているクネクネしたパイプで排気ガスを拾い
排気ガスの成分 残留酸素濃度を計測するんですが、理想空燃比14.7を基準に
スロットルの低開度領域から全開領域まで 空燃比ベースで燃調を探って行く。
これが、感覚主体のロードセッティングとはまた違った感動がありまして・・・
これにハマってからと言うもの、毎回この笑顔・・・ (;^ ^A
まぁ~~~ 今まで なくてはならなかった物が、今は普通に動いているって
話だけなんすけどね・・・(苦笑)
最初にハマり出したのは仁科で、もう何かっちゃあ すぐダイナモに載せる・・・
実際にはダイナモ上で空燃比ベースのセッティングを行ったあとに、ロードでの
実走セットで最後に微調整仕上げするんですが、ダイナモでセッティングした
お客さん達の殆どから「すごくいい!」と評判がよく、またメカニック達自身も
今までとあきらかに違うセッティングの完成度に シビれてしまった訳なんです。
お客さんをシャシーダイナモ室に招き入れて、その場で何度か燃調を変更し
グラフを見ながらセッティングするなんて事も しばしば。
今までシャシーダイナモにあまり興味なかったお客さん達も 現場に立ち会い
色々わかって来ると これが面白いらしく、グイグイのめり込む・・・
ま~た郡が やってます・・・
次の日も別のマシン・・・
そんなにここが好きかね・・・ (;^ω^)
梅田! お前まで! Σ( ̄□ ̄|||)
工場長の誠太郎は 少し前に無事納車となった RCM A16R-005の燃調を
セッティングしていました・・・
A16と言う事はフューエルインジェクションですから ジェット類を交換する
キャブセッティングとは違い、マップ調整・・・
昨年秋のTOT 空冷最速スーパーモンスターエヴォリューションクラスでの
Zレーサー3号機のマップセットにより 短期間でノウハウを得た誠太郎・・・
厳しいレースシ-ズンの中で鍛えられ 実戦的なマップ調整ができる様になったのは
本当に見事な事で、そんな誠太郎曰く・・・
「シャシーダイナモでセッティングして行くのは もちろんいいんですけど、基本が
理解できてないとダメですから まだまだ実走セットを積み重ねるべきです」との事。
なかなか手厳しい言葉ですな・・・ (^ ^;)
そうは言っても、後輩達に色々手ほどきをしておりました・・・
インジェクションの燃調はシャシーダイナモだけでなく、PCを繋いで実走行での
セッティングも同時にして行きます。
ダイナモでの空燃比ベースに加え、実走させた後のロガを読んで そのデータを元に
体感でのフィーリングで調整して行くんですが、口で言うほど簡単なものではなく
ノウハウが大きくものを言う・・・
レースにおいて 本当にタイムを縮めようとするならば、スロットル開度に反応する
部分の微妙な調整が重要で、ライダーが気を使うことなく 無心で気持ちよく走れる
セットに仕上げなければなりません。
実戦的な燃調は、Zレーサー3号機で何度も何度もトライ&エラーした事から得た
貴重な体験だったんです。
そして・・・
こちらは昨年納車された 三重県在住 H・Kさんの、RCM A16S‐007。
今年になってすぐに里帰りをし、只今湯浅が一生懸命 取り組んでいるのは・・・
PAMSさんのオリジナル 総削り出しのスロットルボディに交換したんです!
それも特注、オールブラック仕様! (^^)v
でも当然、今までのマップではきれいにレスポンスしてくれませんから・・・
早速 マップ変更開始・・・
自ずとこのマシンも燃調が必要で、湯浅も工場長から勉強しつつ 調整に臨みました。
今日もシャシーダイナモは 回りっぱなし・・・
フロートチャンバーを外して ドライバーでジェット類を交換した経験しかない
自分としては、もはや教えられるものはなし。
でも、インジェクションのフィーリングを知ってからは 無類のキャブ派だった
自分が「もうキャブには戻りません・・・ いや、戻れません!」と宣言させる
ほどに その高性能ぶりは驚愕なものでしたから・・・
メカニック達全員が このマップ調整をしっかりとマスターできるよう、今後も
推進して行きたいと思います。
それにしても・・・
シャシーダイナモの使用頻度、ほんと 以前の10倍ですわ・・・ (;^ ^A