こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
つい先日の事・・・
RCMの撮影をするべく、いつもの東京 某スタジオへと向かって都内を移動。
コロナ禍のせいですかね?
首都高に向かう6号線にいつもの渋滞はなし・・・
冬らしい陽の位置でしたが 何となく春を予感させる陽気で、気持ちいい (^^♪
「あ~ 早く、冬終わんないかな~~~・・・」 って、 つくづく思いました。
スタジオには早すぎる位のタイミングで到着・・・
今日は2台のRCMを持って来ています。
2台共「このマシンは凄いね~!」と、誰しも唸らせた見事なRCMですから
中村も心が弾んでおります! (^_-)-☆
それではまず1台目、このマシンからお見せしたいと思います。
最初から一年の長期コースで計画・・・
結果、1年以上と言う 長~い期間が経過してようやく完成を致しました。
全身全霊を注ぎ込まれて製作に臨んだ特別な1台。
神奈川県在住 K・K さんの入魂!
ご紹介しましょう。
RCM-519 Z‐1です。
最初の段階から「製作には1年以上かかってもいいです」と言う、言葉があった
事からわかる通り、ベストRCMにランクインする様なマシンを最初から構想し
製作に臨んだ車両でした。
「機内外共に 一切の妥協なし」
オーナーの熱意が激しく投入された、正に ”入魂” の1台・・・
思うにこのクラスのRCMは、最近ではRCM-442以来かなと感じています。
車体もさながら、最も力を注がれたのが このエンジンでした・・・
ビッグボア化を始め ハイカム+ビッグバルブ、吸排気ポート拡大研磨はもちろん
高圧縮化された燃焼室に対し、ツインプラグヘッド加工を施しました。
ツインプラグが如何に有効な手法かは これまでも皆さんにお話しして来ましたが
元々アメリカの排気ガス規制であるマスキー法に対する手段だったと聞いた事が
あったかな?・・・
とにかく完全燃焼効率が格段に違っていて、パワーアップに繋がるのはもちろん
Zレーサー3号機などは もうツインプラグでないと一発で壊れてしまうほどで
ツインプラグの火炎伝播性能と言うのは 実はとんでもなく凄い技法なんです。
出力を生み出す腰上だけでなく、回転フィールや動力伝達に直結する腰下にも
力を注ぎました・・・
6速クロスミッションKITは月並みな仕様ではありません。
デュアルベアリングホルダーでロングアウトプットシャフトを頑強にホールド
した、ドライブチェーンラインEVOシステムとのハイブリッド仕様です。
クラッチにはモトコルセさんが輸入しているSTM製スリッパーKITを採用。
更にトルク&パワーが増したエンジンの発熱対策として トロコイドローター式
ハイプレッシャーオイルポンプも組み込んでおります。
長いオイルクーラーホースでも低回転域から早い速度でオイルが満循環する
トロコイドローターオイルポンプは ノーマルのギヤ式と比べ物にならないほど
高性能なもの・・・
6速クロスミッション&EVOシステム、STMスリッパークラッチ、そして
トロコイドローター式オイルポンプKITと、どれも全てZレーサー3号機の
ベストタイム58秒071を実現させてくれた とにかく優秀なパーツ達です。
EVOシステムのチェーンライン、車体センターから108mmに設定された
ドライブチェーンは、エヌマチェーンさんから発売されている ナロータイプ
「EK530RCM」ドライブチェーン・・・
”RCM” の名称をエヌマチェーンさんにお貸しさせて頂いた このチェーンは
摩耗が早いジュラルミン製リアスプロケットに配慮した530サイズのままに
チェ-ン自体の総幅を狭くさせたカスタムバイク向きの規格品で、もはやこの
製品なしに空冷Z系RCMの足回りは 成り立たないと言ってもいいでしょう。
「パワーユニットに見合ったアームを!」と言う事から SCULPTURE製
スイングアームにはスタビライザーを追加溶接・・・
リブ付き7N01ジュラルミンパイプを 削り出しブラケットでラグ合わせした
通称名 ”ブロックピースタイプ” のスタビライザーで、懸架系の剛性もアップ!
シルエットがより筋肉質になって、平凡ではない存在感を放っていますね (^^)
前後サスペンションは、スウェーデンのOHLINS社製・・・
前後ホイールは、イタリアのO・Zレーシング社製・・・
前後キャリパーと左右マスターシリンダーは イタリアのBrembo社製で
前後ディスクローターは日本のSUNSTAR社製・・・
どれも世界選手権 Moto‐GPや ワールドスーパーバイク選手権など、世界中の
トップレースで多く採用されている 見た事ある逸品ばかり。
結果が求められるレースの現場では 信頼性の低いメーカー製品が採用される
なんて事がまずないので、選手権で数多く使用されているメーカーの部品と
言うのは 自ずと信頼に価するものばかりなんです。
こうして完成した RCM-519・・・
個人の主観は色々あれど、これだけのマシンは そうそういないと思いますね。
細部にもクローズアップしましょう。
タコ&スピードメーターには、モトガジェット製を採用・・・
Z系のメーターボディにモトガジェットを内蔵して、インジケーターパネルに
穴を開け 設定スイッチを配置しました。
メーターとヘッドライトケース、そしてウインカーボディにはカーボンを転写。
あくまでも渋めに、RCMらしさを大切にした さり気ない個性の演出ですね。
唐草模様グラデーションのカラーリングもオーナーの拘りで、ペイント担当は
YFデザインさんによるもの・・・
他にもホイールのオーダーカラーや、各部 オリジナルのアルマイト色変更など
ビジュアル面にも細かい配慮をしています。
どうせ造るなら 完璧な満足度が欲しい・・・
実際、常識に捕らわれず 行けるとこまで行きつくと決めて製作した 我が愛機
RCM USA A16R‐001だって、そんな想いと情熱から造りましたから
K・Kさんの考え方は、中村にもよ~く理解できるものでしたよ ( ˘ω˘ )
RCM-519 Z‐1。
K:Kさんから製作依頼を頂いた時から「もしかしたら」と仰ってたんですが
近くお仕事の関係で長期主張に行かれるとの事・・・
完成したものの、残念ながら納車は主張から戻った時にと言う事になりました。
造る楽しみから 乗る楽しみへの、その後編に関しては 暫くお預けですね・・・
K・Kさ~ん!
RCM-519 Z‐1・・・
当分の間ショールーム等で 展示させて頂きますね~っ!!
”入魂” の1台・・・
沢山の人達に見て頂きたいですから、気になさらず お預け下さいね! (^^)/
【終わり】