こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
まず・・・
お詫びいたします!
何で? と、聞かれれば
1週間以上もブログ更新が出来ておらず、大変申し訳ありませんでした <(_ _)>
何でそれで誤ってんのか? 自分でもよくわかっておりませんが・・・
ちなみにこう見えても、毎日一生懸命 働いております。
サボってる訳ではないですからね・・・ って、別に言う必要ないすか (;^_^A
本題行きましょ! 本題!
愛知県在住 Y・Wさんの、RCMー566 KZ1000MK-Ⅱ(その4)です!
前回、ジュラルミン7N01リブ付き角パイプを曲げ込んで シートレール部材を
ワンオフする作業の途中までご紹介しました、RCMー566 MK-Ⅱ・・・
ジュラルミン7N01材は、溶接性が良いのに 強度も持ち合わせた優れた合金。
リブ角パイプは、専用の押出し型を使って金属メーカーに生産して貰っているの
ですが、これがなかなか高額な材料なので、失敗しない様に進めて行きます。
ここで言う ”失敗” とは、ようするに溶接後に全体の寸法が変わってしまったりとか
溶接そのものがイマイチになってしまったりする事を意味します。
特に寸法に関しては、ジュラルミンは熱膨張や収縮率が高い材質である事もあって
溶接後に縮んだり、引っ張られたりと言うのが起こりやすいもの・・・
そんな事が起こらない様に、簡易的ではありますが固定治具を用意して溶接します。
これをやらないと、まず・・・ ボルトオンパーツにはなりませんから (^_^;)
ワンオフ アルミシートレールが組み上がった所で、今度は付属部品をワンオフ
するべく、キャドで作図を開始・・・
これはテールランプを固定する為のブラケットで、正確で かつ機能的なものに
するべく、何をするにも 先ずは図面から入るんです。
ここで測定ミスや図面上でのミスがあると、もちろん失敗ですが・・・ (;^ ^A
失敗 しませんでした!(苦笑)
後部のリアフェンダーも同様に出来上がっており、寸法バッチリの仕上がり!
どちらも曲げ加工性と溶接性に優れた、A5052材でワンオフ致しました ♪
このあと社内のバフ部門で下地研磨されてから、アルマイト処理へと向かう為
「出来上がり~!」 と言えないのが、残念です・・・ (^▽^;)
表面処理に時間がかかる為、ここでエンジンセクションを進めておく事に・・・
最近は空冷Z系RCMの製作数が 異常な台数となっており、色んなお客さん達の
エンジンを同時進行で組み立てる事が多くなっております。
いつもの様に、クランクシャフトの位相ズレをチェックして 芯出し修正を行い
ミッションはノーマルそのものを そのまま組むのではなく、精密シムを用いた
ドッククリアランス調整を行って、最も良い噛み合い具合に仕上げて組みます。
シリンダーライナーも PAMS製ESTスリーブに交換し、その上でボーリング。
ほんとに、最近はますます スリーブの圧入が緩い個体が増えて来ました・・・
スリーブが緩いと熱伝導効率が落ちてオーバーヒートし易いので、ここは絶対に
ケチらない方がいいです。
昨年から日本中でバイク業界全体が忙しいらしく、そのあおりで外注業者さん達も
めちゃめちゃ忙しいと聞きました・・・
サンクチュアリー本店でも、特に精密内燃機加工がかなり遅れ気味になってまして
「これはいかん」と、部分的にでもいいから内製で出来る様に色々進めております。
その辺りの加工シーンなんかも、いずれご紹介致しますね。
そうこうしている内に、アルミのワンオフパーツの下地研磨が仕上がりました。
左上の部品は 加工画像を撮り損ねましたがシートベースで、捻じれに強くする
為に、曲げリブをつけて バーリングで捲り穴を設けがてら、スポンジの水分を
外に出す構造にしてあります。
これよりアルマイト処理工程へ・・・
こうやって一つひとつ 丁寧に確実に進めているので、とにかく時間がかかる。
しかも複数台同時進行ですから、ほんと
ちゃんと造るのって 大変なんですよねぇ・・・
Y・Wさ~ん!
カラーリングを最初のベース色に戻すのは、伝えてありますからね~!!!
ちなみにペイント外注業者さんも、パンクしております。
う~~~ん・・・ 何でもかんでも一辺に内製化するなんてのは 無理だしな~
困りましたねぇ ( ̄▽ ̄;)