こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
本来であれば製作途中のRCM、あるいは完成し まだご紹介できてないRCMの
更新をすべき所なのですが、合間に一服的ネタをご紹介させて下さい。
なぜなら
これから私が1年で一番ヒーヒー言う季節
そう、 夏が来るから
皆さんご存知、Z用トロコイドオイルポンプ。
元々は故YRPレーシング山幡さん考案の元、パテント取得されていたものを
縁あってサンクチュアリーの母体となるノーブレストが正式に許可をいただき
復刻したポンプです。
その優れた性能については今までも多く語って来ましたが、最も特徴的なのは
アイドリングから中回転域における油圧が高い事から渋滞など低速走行時でも
オイルクーラーコアにオイルを満充填で送れている事。
一方で、高回転時ではノーマルのギヤ式オイルポンプと同じ油圧である事など
変化の少ない油圧でオイルを循環させている事から冷却能力に優れています。
B・D・T・・・
プロレス技ではありません。
Bは「バリ取り」 Dは「ダウエル穴確認済」Tは「トルクOK」の略称で
ストレーナーボディを組み立てる際 チェックマークする習慣となりました。
トロコイドローターが収納されるラインパーツの合わせ面にOリングを
組むべくグリスを塗布して行くんですが、数が多いので意外に大変・・・
これをやってると何故か?
若かりし頃、仕出し弁当屋さんでバイトしてた頃の記憶がよみがえります。
梅干しとか、漬物とか
はみ出したグリスをきれいに拭き取った後は・・・
掴みづらい形の部品なので、プレスを用いて油圧で軽~く面固定し、ラインと
ストレーナーボディとを締結。
メカニック達は全員 RCMの製作や一般の修理整備などに追われているので
この手の作業は自分がやるんですけど、これがまた単調な労働でして・・・
ま~ 辛いのなんの ( ̄▽ ̄;)
トロコイドポンプはこの数年間で700個も出荷したんですが、さすがに同じ
作業を淡々こなして来ると 人間つまらないと感じるもの・・・
いや、ほんと・・・
辛いっスよ(苦笑)
トロコイドローターを収納して回り具合を確認すれば キャップを組んで完成。
この日は取りあえず20個ほど組み立てましたが、全部行き先が決まってると
いう事らしく
さすがに(マジかい・・・) って、思いました (;^ω^)
ところが最近、新たな伏兵が現れましてね・・・
これがそう
「ビレット深底オイルパンKIT」と言うんですが、トロコイドオイルポンプに
ボルトオンで追加アップデートできるもの。
これの効能は、もはや説明の必要もないでしょう。
オイルパンの深い部分からオイルを吸い上げる事でエアーを噛み込みさせない。
現行のマシンと同様、キャビテーション対策されているオイルパンなんです。
これを空冷Zに応用できた事から Zレーサー3号機などは革新的に循環性能が
向上したんですが・・・
問題は中村がまた忙しくなった事 (;^ ^A
仕事だ!
たぶん 明日も明後日もやってると思うけど、仕事だぞ! (# ゚Д゚)ドリャー
と
・・・・・・・。
「トロコイドオイルポンプ&深底オイルパン コンビネーションKIT」なる
長い長~い名称のパッケージもありましてね・・・
ようするに最初からオイルポンプと深底オイルパンをセットにして出荷する
パッケージなんですが、これまた組み付けが必要なので出番が増えたんです。
トロコイドポンプは元々キャビテーションに強い構造なんですが、それでも
「絶対に空気を吸わせるものか!」とムキになったら、仕事が増えました。
皆さん、何事もあまりムキにならない方がいいかも知れませんよ (^_^;)
コンプリートです!
ここまでやれば、後は製品部門のメンバー達とタッチ
なんか エンジンを組んでる感覚の部品なんで、一日に10セットも用意すると
ドッと疲れを感じるんですよね・・・
季節が暑くなって来ると決まってオーダー数が増えるトロコイドオイルポンプ。
間もなく夏が来る・・・
暑い暑い夏が来る!
ありがたいな~ ( ̄▽ ̄;)