こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
福岡県在住 RCM-515 MK-Ⅱのオーナーである T・Oさんの奥さんが所有して
いたZ1-RⅡが、高速走行中に原因不明の出火で炎上・・・
既に息子さん専用機としてRCM-535 Z1をオーダー頂いてましたが、奥さんの
マシンを先に何とか復活させたいと、奥さん専用機 RCM-545 Z1-RⅡとして
3台目となるRCMを同時進行で承りました。
消火剤の混入から真っ赤に錆びてしまった クランクケース内のパーツ達でしたが
ウェットブラスト&部分研磨で見事に復活・・・
ミッションはベアリングやシムなど 可能な限り消耗品を交換して組み直し・・・
シフトドラムもちょっとだけ研磨してあげれば、御覧の通りきれいに戻りました。
何せ元々がこれですから、ずいぶん見違えたと思います・・・ (^^;)
今まで炎上で全焼したオートバイの修理と言うものを やった事がなかったので
消火剤が如何に金属をサビつかせるか、このエンジンを見て初めて知ったほど。
そもそも炎上するなんて事自体がレアケースですが、今回は運よくダメージが
少なかった方なんだと思います。
このRCM-545ではピストンをヴォスナーではなく、ピスタルにしました。
先日もヴォスナーとピスタルの2つを使い分けしていると書きましたが、では
なぜ 2つのピストンを使い分けているのか・・・
この件に至る経緯は改めてまたきちんと公表させて頂きますので、もう少しだけ
お待ち頂ければと思います。
いずれにしてもピスタルレーシング製ピストンの代理店である PAMSさんには
感謝。
このシリンダー回りだけでもESTライナーに、ピスタルレーシング製ピストン
ヘッドガスケットと、だいぶお世話になっております <(_ _)>
タイミングパーツはサンクチュアリーメカブランド製のパッケージを採用・・・
フリクションロスの低減に効果を発揮する 軽量化されたリジットアイドラーで
最も特徴的なのは クランクギヤと同じ15Tアイドラーを用いたテンショナーに
する事で理想的なチェーンの遊び量を確保したもの。
耐久性あるこのタイミングパーツオールワンパッケージは、日本全国の業者さん
から日々多く注文を頂いている、隠れたヒット製品でもあります。
色が焼けてすっかり様相が変わってしまったハイカムシャフトも、今回は新品に
交換し、タイミングホイールでバルブタイミングをきっちり合わせました。
エンジン完成です・・・
持ち込まれたエンジンを分解した時は正直、こりゃ直らない?とも思いましたが
いざ進めてみると何とかなるもんですね・・・
今回クランクシャフト、クラッチハウジングアッセンブリ、ピストン&スリーブ
カムシャフト、そして何と言っても シリンダーヘッドはアッセンブリにて交換を
しており、以前とは違ったエンジンフィールになっている事でしょう。
フレームも塗り上がって来てまして、ご覧の通り 美しく復活しました・・・
以前の状態がこれですから、激変ですよね(汗)
早速足回りを組んで 車体を立ち上げ、エンジンを搭載しました!
足回りはまだ一部 仮組みものですが、この後どんどん進めて行く予定・・・
展開がやたら早いのは10月納車を目指してるからで、必死なんです (;^ω^)
ここで先にやっておかねばならない事・・・ それは 図面・・・
何だか にこやかにキャド操作しておりますが、佐々木は大の図面嫌いなんで
これはフリです、フリ・・・
内心は煮えくり返ってるはず・・・ (;^ ^A
この奥さん専用機 RCM-545のメインコンセプトは、足つき性を良くする事!
奥さん自身はスラリとしたリーチの方ですが、やはり女性が空冷Zに乗るとなると
足つき性に問題がある・・・
足回りの寸法や設定で車高を下げるのはもちろんですが、運動性能を考慮すると
そこに自ずと限界があるし・・・
となれば、やはりシート本体で足つき性を良くするしかない!
それも画期的な位 足つき性を良くしたいと言う事で、シートベースをワンオフする
作戦に変更になったんです。
T・Oさ~ん!
奥さん専用機 RCM-545は、順調に進んでおりますよ~ ♪
でも・・・
そろそろ息子さん専用機 RCM-535も、進めんと いかんですな・・・ (;^_^A
最後にT・Oさん、台風の接近にはくれぐれもご注意下さいね。