こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
昨年末から今年にかけて、新規にオーダー頂いたRCMが何十台も重なっており
それらの殆どが まだブログでご紹介出来ておりません。
連休納車車両シリーズが終わったので、これからようやくご紹介が始められると
今 焦ってます・・・ (;^ ^A
それにしても空冷Z系の勢いは凄いですね・・・
最近はNinjaへの問い合わせも多いんですが、Z系に関してはお客さん達の
”熱”が凄いと言うか、とにかく立て続きにオーダーを頂いてまして、買い溜めて
おいた在庫のベース車も急激に減り (う~ん それはそれで困ったな)と・・・
「とにかく150万~180万円位で何とか!」 と、ロスのRCM USAには
催促を入れ続けてるんですが、現地でも見つけるのは大変な事・・・
今や空冷Z系車両達は、アメリカやヨーロッパでも値段が上がってしまったので
なかなか見つからないんですよね~~~ ( ̄▽ ̄;)
そうですね・・・ あと2~3年かなぁ・・・
その後は仮に買えたとしても、それなりに痛んだノーマル車両で300万円とか
そんな価格帯になるだろうから、そこにレストア&フルオーバーホール、そして
フルカスタムまで行うと、トータルで700万円~800万円なんて 今までとは
あきらかに額が違う、とんでもない値段になってしまう・・・ (◎ ◎;)
厳しいですねぇ・・・
それでも やれる所までやる! 造り続けられる限り 頑張りますから!
千葉県在住 T・Gさんの、RCMー559 KZ1000MK-Ⅱです!
各種加工が終わり、これよりパウダーコートへと送られる MK-Ⅱのフレーム。
オーナー T・Gさんも、見積もり見ながら だいぶ悩まれた事かと思いますが
まずはMK-Ⅱを手に入れておく事・・・
どうせならば最高の状態でと言う条件にて、辿り着かれた結果なのでしょう。
これから先ますます手に入りずらくなるし、ここ1~2年での車両価格高騰は
普通じゃないですから、先々なんてとてもじゃないですが成り立たない・・・
だけどボロボロの状態のままじゃ、手に入れたとしても結局お金がかかるから
それならある程度仕上がった車両でと、T・Gさんもそんな捉え方でご判断を
された方々の中の お一人でした。
前回のRCMー553に引き続き、このRCMー559も車体立ち上げ作業が
スタート・・・
ちなみにRCMー553や このRCMー559以外にも,MK‐ⅡのRCMは
まだ何台も製作が始まっており、それらの車両もこれから順繰りお見せします。
そしてこのRCMー559の仕様はと言うと・・・
前後18インチホイールシャシーだと言う点です!
PMC製SWORDホイールには、タイヤやディスクローターなど装備されて
既にスタンバイしておりますが・・・
SCULPTURE製18インチ専用スイングアームの加工が完了しておらず
ひとまず 仮組み用アームで進めて行く為、ホイールも暫定の転がし用を組んで
しばらく進めて行く事に・・・
前後18インチホイール車と言う事で、今回はレーシング系のイメージではなく
スタンダードな雰囲気を求める事になり、フロントフォークにZEP1100の
純正を流用する事としました・・・
なるべく状態の良い物を入手して取り付けたく、ボトムケースは非常にきれいな
中古のフォークを手に入れたんですが、例によって・・・
残念ながらインナーチューブに浮いた錆が、ご覧のありさま・・・
確かに、軽く研磨してオイルシールを変えてあげれば しばらくは大丈夫でしょう。
でも早い時期にオイルシールをダメにしてしまう可能性は高いですから、むしろ
フロントフォーク単体である今の内に 根本から不安要素を消しておくと言うのが
手堅いと言えるでしょう。
純正のインナーチューブはまだメーカーから取り寄せ出来たので、新品へ交換を
しておく事に・・・
もちろんオイルシール&ダストシール、スライドメタルやドレンガスケットなど
フォークオイルも含めて消耗品も同時に交換。
当然の事ですが、このオーバーホールにかかる費用は自分達サンクチュアリーが
負担して行っているもので、T・Gさんにはご請求しておりません。
あくまでも自分達の おせっかいです (^^ゞ
SCULPTURE製スイングアームのサスマウント&トルクロッドマウントの
位置が決まったので、本溶接作業に・・・
見ていて感じましたが、担当の梅田は かなりアルミ溶接の腕前が上がりましたね。
自分が「溶接おじさん」から解放される日は、近いのかも知れません (^^)vシャ~
スイングアームがブラックコートに出ている間、エンジンの方を進める事に。
エンジンはまず腰下で1日、腰上で1日の計2日間で、ほぼ組み上がります。
腰下の組み立てに費やされる時間の殆どが このミッションの組み込み作業で
工業用の精密シムを用いたドッククリアランス調整は、とにかく綿密・・・
この工程もここ2~3年で随分ノウハウが上がった作業であり 今やエンジン
オーバーホールを行う上で欠かす事の出来ない 絶対的メニューになってます。
インプット側はクラッチハウジングを、アウトプット側はドライブスプロケを
それぞれ規定トルクで固定した状態にし、各部シックネスゲージで測定・・・
ミッションギヤドッグの摩耗が著しいものは もちろん論外で、それらは状態の
良いストックパーツに交換されるのですが、状態が良いものでも常時噛み合い
ギヤのドック部 掛かり具合はベストにしてやるのが鉄則・・・
やるのとやらないのとで大違いなんですが、意外に時間かかる作業でして・・・
あと、工業用の精密シムが只のワッシャーではなく 特殊な規格品のため高額で
先日の棚おろしの際、シムだけで数十万円もあったのが わかったショックから
未だに立ち直れてません・・・ ( ̄▽ ̄;)
オイルポンプは T・Gさんからのリクエストにて、トロコイドローター式の
ハイプレッシャーオイルポンプを採用。
このオイルポンプ・・・
確保するのに相変わらず ひと苦労で、日本全国の業者さんやバイク屋さんから
今も沢山のオーダーを頂いており、工場に回って来る分が限定されてるんです。
「こりゃいかん!」と 昨年末から量産数を増やして進めており、今年4月から
月産30個ペースで提供できる様にようやくなったんですが、まだ以前からの
バックオーダーを引きずっておりまして、工場のメカ達も社内製品業務部門の
相羽に頼んで ポツポツと何とか回して貰ってる状況・・・
でも、この慢性的な不足現象は6月頭になれば解消するかと思います。
今の生産ペースであれば 6月からは月産40個はいけるでしょうから!
たぶん・・・ (;^ ^A
T・Gさ~ん!
やっとブログでご紹介出来たんですが、何だかだいぶ完成が見えて来ていて
次回ご紹介できる頃には 完成しちゃってるかも知れないです・・・
製作模様は何とか見せれそうでしたら、もう一回位お見せしたいんですが・・・
もしも 完成しちゃったら・・・
すみません (-_-;)