こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
福岡県在住 T・Oさんの RCM-515 MK‐Ⅱが、つい先日完成しまして
早速 撮影を致しました。
T・Oさんは先月お車でご来店をされましたが、そうそう年中来れる距離でも
ないですし、遠方からRCMをオーダーされた方の場合 ご自分のマシンが
今現在どんな状況なのか、気になっていると思うんですよね・・・
そんな訳から製作模様をブログでお見せしているんですが、実はこれが意外に
過酷なものでして・・・ 中村自身の尽力伴わず 時々になってしまってる事
皆さんどうかお許しを (;^ ^Aフ~
それでは完成したT・Oさんのマシンをお見せしたいと思います。
RCM-515 KZ1000MK‐Ⅱです。
コンセプトはもちろん、最新17インチホイールシャシーでの空冷Zで
拘りのRCMディメンションにて製作されました。
とにかくSCULPTURE製スイングアームは大人気でして、今現在製作中の
RCMにも中々回って来ず・・・(^^;
この515でも SCULPTUE製スイングアームを確保するのが大変でした。
Z系車両でホイールを17インチ化した場合、スタンダードなレングスだと
リアにトラクションが掛かりにくくなる傾向が生まれます。
17インチ化のメリットは最新高性能ラジアルタイヤを履ける事なんですが
それら銘柄の多くは ある程度タイヤをツブす事で真価を発揮する性質であり
トラクションが掛かりにくいとタイヤ性能を発揮できないと言う事になる。
ところがスイングアーム長を若干長く設定してやると そこが改善される傾向が
あって、ご存知な様に SCULPTURE製アームのリーチは わずか25mmほど
長くして 基本525mmとZ系の17インチ化に最適な設計となっています。
長ければ良いと言うものでもなく、昔よく使用していたXJR1200純正
アーム流用だと Z系の純正スイングアームより40mmも長く、逆に旋回性に
悪影響が出ちゃってダメ・・・
25mm程度がどちらも犠牲になる事ない ベストバランスであると言う結論で
故にSCULPTUREアームは17インチ専用としてラインナップされてるんです。
シャシーはミリ単位の積み重ねであり、ストリートでの乗り易さにまで大きく
影響あるから 細かさはとっても大切・・・
こういうデータって結局、Zでのレースから得たノウハウなんですけどね (^^;)
リア回りのディメンションは当然フロントの設定にも大きく影響します。
スイングアームの長さと垂れ角により フロントのキャスターやトレールも
変わって来ますから、最終的には総体的なシャシーディメンション設定に
絡んで、そのマシンの運動性能を決める事に直結する事に・・・
Moto‐GPやワールドスーパーバイク選手権で活躍してるトップメーカーの
足回り、O・Zレーシングホイール・OHLINSサス・Bremboブレーキ等の
いつものRCMお勧めメーカー部品とて、このシャシーディメンションが
バランス悪いと 本来そのパーツが持っている性能を発揮できませんから
車体構成の設定は本当に大事な事だな~ と、痛切に感じています。
RCM-515のエンジンは パワーパッケージ仕様・・・
とは言っても超大径ピストンで高圧縮化を追求したものではなく、あくまでも
ストリートである事を考慮し 点火時期や燃調にそれ程ナーバスにならずに済む
マージンを持たせてあげたスペック。
それでも吸排気系&点火系パーツのアップグレードで、トルク&パワーは
充分なものになってますから、キビキビ楽しく走れる事でしょう♪
ナイトロレーシング製のチタンマフラーは今回 T・Oさんのリクエストで
鈍い輝きを放つ ハーフポリッシュの方をチョイスしております。
コックピットはカワサキ純正メーターを、タコ&スピード共にフルリビルド。
左右マスターシリンダーは もちろんラジアルポンプで、当然 Brembo製・・・
ラジアルポンプは見た目ではなく、あくまでも使用し易さ、扱い易さ重視で
選んでいるもの・・・
自分はもうこのラジアルマスターでないと ツーリングに行くのが苦痛な程で
絶対装着すべき上位ランキングパーツだと捉えています。
デイトナさんから販売されている この、RCMコンセプトCOZYシートも
イチ押しのシート。
このMK‐Ⅱ用は 着座位置が若干幅狭な形状になっており、足つき性に貢献。
シートウレタンの性質も良く、確実に乗り易さにまで影響します・・・
ウチの製品ではなく デイトナさんがリリースしてくれているシートですので
購入されたいと言う方は全国の販売店さんにお求め頂ければと思います (^^)/
このRCM-515は来週には登録される予定で、その後ロードテストを経て
福岡県へ送られます・・・
ですが 連休が近くなりますと配送便が込み出して来るので、T・Oさんの元に
届くのは 連休明けになってしまう事かと・・・
T・Oさん曰く「連休明けでいいですよ~」と、言ってくれてはおりましたが
ギリギリで間に合わなかったのが何だか悔しく、申し訳ありませんです <(_ _)>
昨年からなぜか RCM MK‐Ⅱの製作ご依頼が増え、今も何台か製作している
MK‐Ⅱがあります・・・
ご存知な様に 今後ますます入手が厳しくなる空冷Z系車両・・・
中でもMK‐Ⅱは最も難易度の高い機種の一つですから、T・Oさんのご期待に
応えられた事は良かった! (^^)
Z系を始め様々な旧車が値上がり 相変わらず数自体もどんどん減少してますが
それでもまだ何とか手の届く所にあると感じてますので、もう少し頑張ろうと
思いましたね・・・
T・Oさ~ん!
登録が完了しましたら、ご連絡させて頂きますね~!