こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
GW前納車のラッシュが続いております。
1年越しの車両もあれば、一か月の車両もあったりと、千差万別なんですが
サンクチュアリーでは自店で製作した車両のメンテナンスやちょい作業など
基本 お断わりせず承るよう努めています。
大変ではありますが、コンプリートマシンを造って売って 小さい作業は断る
なんて言うのは、さすがにまずいですからね。
とは言え、現実はあまりの忙しさに目が回ってフラフラしてます ( ̄▽ ̄;)
これまで同様、がんばりますよ~
何言ってのか自分でもわからなくなって来たんで、本題に!
鹿児島在住 M・Hさんが所有されていたZ1000MK-Ⅱをベースに製作!
RCM-653(その2)です!
外観からは見る事が出来なかったエンジン鋳造部における複数問題が解決し
美しくガンコ-トされて戻って来たパーツ達。
これよりDiNxにて精密内燃機加工が始まります。
同時期にフレームもパウダーコーティングされ戻って来ました!
ひとまず車体の方を先行で進めておきましょう。
例によってステアリングロックホールをフライス盤で刃物加工し、しっくり
シリンダーが挿入され操作的な違和感がないかを確認したら・・・
RCMですからね!
こちらも恒例、真のRCMたる証 シリアルナンバープレートを打ち付けます。
シリアルナンバー RCM-653
2000年からスタートしたコンプリートマシンRCMの、653台目に該当する
車両であります。
このシリアルナンバープレートと同規格のキーホルダーを納車時にお渡しますので
楽しみにお待ち下さいね (^^)/
一方、すぐ裏手のディンクスではクランクシャフトの組み立てが進行中。
メイン&ビッグエンド部ベアリングとスラストシムを新品交換し、今回は同時に
DiNxオリジナル軽量鍛造コンロッドへとコンバートする、DiNx十八番の
クランクシャフトフルリビルドが施工されました。
コンロッドは剛くなくてはならない。
まぁ、それは当たり前の話。
問題は単体重量で、軽くなっていると言う点も実は凄く重要な要素なんです。
純正比較で、何も20グラムも30グラムも軽くなって欲しい訳ではありません。
5~10グラム程度でもいいので僅かでも軽くなっている事が大事なんです。
特に小端部重量(部位重量)が軽いと、ピストンと一体となってストロークする
エンジン回転のフィーリングはハイレスポンス化する。
コンロッドを軽くした効果は体感できるものなので、決してバカに出来ません。
「じゃあ~ 削って軽くすれば いいじゃん」なんて考える方も居ると思いますが
それ、絶対NGですからね・・・ (;^ ^A
コンロッドは浸炭焼き入れ処理により 表層0.8~1mm程の深さで部分硬度を
上げて剛性を確保しているもの。
0.1mm程度の磨きなら大きな悪影響は出ませんが、表層を0.5mmでも削ろう
ものなら熱処理層が減って著しく強度が低下してしまうので、削って軽くするは
あり得ないんです。
DiNxの技術者達は二輪・四輪を問わず内燃機に特化しており、エンジンに
関する知見が深く、コンロッド重量が如何に大切かをよく認識しています。
この知識は常識とも言えるもので、テイストオブツクバなどレース活動してる
ショップさん達であれば当たり前の様に知っている事。
一たび組み込まれてしまうとコンロッド単体の重量を測る事が出来ませんから
組み込む前に必ず重量を知っておくべきでしょう。
今回 H・Mさんのクランクは気筒位相もズレていたし、フルリビルドする事で
相当コンディションが良くなっている事、もう間違いありません。
絶対 いいですよ (^_-)-☆
ポリッシュ仕上げされたのはクランクウェイトだけでなく、フライホイールが
テーパー圧入されるクランクエンド部も傷消しのため研磨されました。
このテーパー研磨はシビアで、あまりにも深い傷の場合 完全に直せないなんて
結果もありえます。
始動のクランキング時にフライホイールが空転してしまう原因になりますから
要注意箇所ですね。
トランスミッションは、もちろんNew6速クロス。
こちらもアッセンブリー組み立てして、ケースセットまで終わっております。
只の6速クロスじゃ~ありません。
RCMに相応しく、ロングカウンターシャフトのコウガEVOLUTION仕様で
ジュラルミン削り出しダブルベアリングホルダーで固定されるドライブスプロケは
フラットながらチェーンラインが108~110に21mm以上オフセットされた
特別な逸品です。
質実で確実な選択であり、機動力だけでなく乗りやすさ扱い易さを追求した
そんなアイテムで厳選して組み立てます。
見た目は派手だけど、本当は扱いずらいとか 実は消耗が早いとか・・・
まぁ、そういうデコバイ路線だけは嫌ですからね (^_^;)
M・Hさ~ん!
暫くご無沙汰しちゃって申し訳ありませんでした~!
これからどんどん進めて行きますので、楽しみにお待ち下さいね (^^)v