こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
神奈川県在住T・Sさんから オーダーを頂いた、RCM KZ1000MK-Ⅱ。
サンクチュアリーヨコハマヤマト店で納車される、RCM-509の最終回。
ご紹介しましょう・・・
RCM-509 KZ1000MK-Ⅱです。
先日ご紹介したT・OさんのRCM-515が17インチホイールだったのに
対し、このRCM-509は前後18インチホイール仕様で製作されました。
時々お話していますが、実は18インチホイール仕様の車体造りも得意でして
ここでも重要なのはシャシーディメンション・・・
17インチ車ではスイングアーム垂れ角を8.2度~8.5度と やや強い角度に
設定しており、空車1Gでのフロント高さにもよりますが 概ねキャスター角は
24.1度~24.3度と立てた状態・・・
ステムによるフォークオフセット値を35mm、もしくは40mmのどちらを
選択するかで異なりますが トレール値は90.1mm~96.2mmとなります。
タイヤ直径が17インチよりも大きい18インチでは、半径分の差がそのまま
車高を上げる要素になる為、スイングアームの垂れ角を17インチ車と同じに
する事が出来ません・・・
簡単に言えば、18インチ車はなるべくノーマルディメンションからかけ離れる
事のない姿勢にすべきで どちらかと言えばトレール確保重視の設定・・・
上下ハイトのあるスイングアームで サスマウントを上に載せた形状の場合、
レングス350mm前後のリアサスを用いるなら自ずとアーム垂れ角は強くなり
リアの車高は上がってトレールは減少し易くなりがち・・・
サスの上マウントをレイダウンする際、前傾をきつくしすぎてもアーム垂れ角は
強くなるから フレーム加工の段階で18インチを意識する必要性があるんです。
フロントはレングス800mmのフォークに オフセット35mm~40mm程の
ステムで大体決まって来ますが、リアはレイダウンを始め 加工が伴いますから
リア回りのジオメトリを間違えると車体姿勢全体に与える影響が大きい・・・
17インチでのトレールは若干少なめの値に感じますが、それでも17インチの
タイヤ性能の恩恵も相まって 実走行でのハンドリングは良いもの・・・
対して18インチの場合トレールはもう少し稼ぐ方向で設定し、ニュートラルで
扱い易いハンドリングにしたいから、キャスター角も24.5度~25度の範囲で
纏めてやりたいところ。
17インチと18インチでは ディメンションがまるで違っており、それぞれ
フレーム加工レベルの段階から計画的に狙った車体姿勢を構築する・・・
今後は18インチRCM 複数台の車体測定を行い、キャド上で18インチ車の
ディメンション数値を入力・管理した上で ベストバランスをより深く検証して
みたいと思いますが、いずれにしても17インチでの車体が製作できるが故に
18インチ車も理解できてると言うのが、18インチも得意なんです ♪ と言う
意味なんです (^_-)-☆
エンジンは長期使用を考慮しての、RCMライフパッケージ・・・
最近はガッツリ パワーを求めるか、耐久性の配慮からオーバーホール性に
重点を置いたものか、皆さん好みの分かれ方がハンパじゃなく違いますわ。
ナイトロレーシング製スチール手曲げメガホンマフラーは テールパイプ角度を
わずかに変えられるプレートタイプのマフラーステーを採用・・・
メガホンとタンデムブラケットの位置関係で いつも隙間がない方がいいなぁと
思っており、今回久々にタイプ1のタンデムブラケットを使用したんですが
やっぱりこっちの方が違和感ないな~ ♪ と思いましたね。
ここ1年間位 なぜかRCM MK‐Ⅱの問い合わせが多く、同時にその製作数も
だいぶ増えていて、今もまだ何台かのRCM MK‐Ⅱが製作されています・・・
減少した個体数の関係から以前よりも明らかに高額化しており、見積もりを
している私達自身も「随分 変わったよなぁ~・・・」なんて、思わされたり
してるんですが、この現象は残念ながら これからもっともっと厳しくなって
行くんだと思うんです・・・
掛け値なしの空冷Z・・・
MK‐Ⅱはもちろん、Z‐1、Z1‐Rと、どれもいつの日か手の届かない存在に
なっちゃうんですかね~・・・ ( ̄▽ ̄;)
このRCM-509は既に検査も遠し、現在はロードテストを進めております。
皆さん今年のGWは自粛で、例年の様に出かける事がない連休になると思いますが
連休中「家で愛機を眺めながら一杯!」なんてのもオツかと思いますんで、何とか
間に合いそうで良かった!!
T・Sさ~ん!
27日 もしくは28日にヨコハマヤマト店に搬入しますので、納車日は川浪達と
話し合って決めて下さいねーっ! (^^)/