こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
千葉県在住 T・Mさんにご購入頂いた RCM-630 CB1100RDですが
超長期製作車として始まり既に一年以上が経過してまして・・・
早く進めなくちゃと焦るばかりの日々・・・
そもそもレストアやカスタム車の製作に2年~3年なんて言うのは、ほぼ触って
ないからそうなるんであって、作業が大変で時間が掛かってる訳じゃないんです。
と、 一応 自分自身にも反省 (-_-;)
いわゆる ”カスタムショップあるある” にならない様、サンクチュアリー本店では
皆さんの車両作業を均等に進めておりますので、ご理解を頂ければと思います。
と言う訳で
週一程度の間隔で作業を行うよう心掛けている、RCM-630 CB1100RD。
本当に少しづつなんですが、進展はしてるんです・・・ (^_^;)
車体の作業がキリよくなった所で、ディンクスで進めていたクランクシャフトの
ダイナミックバランスとジャーナルラッピングが完了した為、ならばエンジンを
組もうとクランクケースへセット。
ボール盤で揉んでいるのは、クラッチハウジングのギヤを固定してる鉸めピン。
純正パーツがメーカー欠品となっている このクラッチハウジングのリビルドを
行います。
アルミのハウジングバスケットとスチールの一次減速ギヤが、鉸めピンで一体に
組み立てられたアッセンブリパーツなんですが、ここを壊して分けると・・・
ギヤの裏側に偏心した形状のゴムダンパーが内蔵されており、このダンパーが
硬化してへたると一次減速時のトルク伝達振動の吸収やエンブレ時の衝撃緩和が
機能しなくなり、ガタつきや不快な振動が酷くなります。
クラッチハウジングはアッセンブリ欠品で、内臓されているダンパーとピンは
社外製で入手が可能な為、ここだけでもリビルドすると言う訳なんです。
作業はアルミのバスケットを歪ませない様にするなど繊細な注意が必要ですが
内燃機加工と同じ位 やっておかなきゃいけない大事なメニューの一つなんです。
CB-F/R系は とにかくエンジン内純正パーツの欠品が多く、オーバーホールを
完璧に行うのが大変な機種・・・
このRCM-630が「CB1100RDでのRCMとしては最後かも」と唄って
いるのは、ベース車もさながら 年々作業の難易度が上がって来ているからであり
この先 本当にCB1100RのRCMが誕生するか可能性は極めて低いでしょう。
そう言う意味でも、空冷エンジン車のRCMが果たしてあと何台輩出できるのか
ベース車の問題ではなく、パーツ入手問題の方が深刻だったりするんです (;^ ^A
欠品となってしまったエキゾーストバルブも、このRCM-630では新品とし
吸排気どちらも揃えて新品バルブでシリンダーヘッドの内燃機加工を施しました。
ヘッドのコンディションは この内燃機加工の仕上がり精度が極めて重要・・・
ディンクスではシートカット精度に対して徹底した拘りの精密さを追求してます。
おぉ! ピントが合ってるよ~!
入れ替えたバルブガイドを撮影すると いつもガイドにピントが来ないんですが
今回は上手く撮れてました (^^♪
ガイドの入れ替えもリーマ仕上げの加工精度が大事で些細な部分ですが全てが
エンジン完成後のコンディションに直結しますので一切手を抜けないんです。
3年ほど前に入手が出来た、カムチェーンテンショナー系の純正新品パーツ・・・
この辺りのパーツ入手がまた CB-F/R系エンジンのオーバーホールを行うに
あたり高い壁となっており、最近は以前にも増して入手できなくなって来てます。
そして! これも3年ほど前に偶然入手ができた貴重な新品テンショナー!
あ~ぁ 袋 やぶっちゃったよ・・・ (;^_^A
これ、造れるかなぁ・・・
ゴムはおそらくニトリル系NBRで、硬度は う~~~ん・・・ 70度位かな?
造るとなるとブラケットとゴム生成の金型がそれぞれ2~3種類は必要でしょう。
膨大なコストが目に浮かぶわ・・・ ( ̄▽ ̄)フッ
とにかくも このRCM-630では運よくテンショナーを全て新品に出来ました。
それだけでも気持ちが全然違うと言うもの。
早速シリンダーを組み付けて、このあとシリンダーヘッドまで組み付けます。
カムシャフトまで組み上がると、いよいよゴールが見えて来ますね~ (^_-)-☆
バルブクリアランスを測定し、タペットシム調整を施せば最後にヘッドカバーを
閉じてエンジン完成。
そして・・・
エンジンを搭載しました!
CB-F/R系マシンは、エンジンが載っている方が より各部を進めやすいため
ここに至る事を望んでたんです。
T・Mさ~ん!
今月はいよいよ外装ペイントが仕上がって来ると思います!
アッパーカウルを取り付けないとメーター回りの寸法感やレイアウトが見えず
外装ペイント完了後にメーターの製作となりますが、ようやくゴールが見えて
来ましたので、この後の展開にご期待下さいね~!!
= お知らせ =
10月15日(日曜)に、RCMオーナーズROCでの 琵琶湖一周ツーリングを
開催すると連絡がありました。
集合時間はAM9時、琵琶湖周辺を時計回りにほぼ一周ツーリングするプランで
世話役は田中と小林の両名。
「中部&関西圏 RCMオーナーの皆さんは是非ご参加下さい!」との事でしたよ。
詳細はROC掲示板にてご確認下さい!
良い機会なので先ずは皆さん、掲示板への参加をお待ちしてますね~!(^^)/