こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
明日の予報では今年最強の寒波到来なんて報道されてますが、それでもここ数年は
ず~っと暖かく、今年の冬も「いや~ 暖冬だなぁ~」などと呟いております。
とは言え関東は南岸低気圧と寒気が重なる事でドカ雪が降ったりしますから油断は
大敵ですが、このまま暖冬が続くなら それはそれでありがたいなと・・・
雪が積もると業務が遅れるのもさながら通勤すら大変になりますから、今の本店に
とっては季節的な難敵とも言えるんです。
業務を止める事無く、この忙しさを何とか乗り切らんといかんですから (;^_^A
さて、それでは本題に!
東京都在住 H・Kさんからお預かりしたMK-Ⅱをベースに、RCM-633です!
のっけ画像からいきなりエンジンが降りているのは、KZ1000MK-Ⅱ・・・
オーナーのH・KさんはライトカスタムされたMK-Ⅱの中古車を購入され、それを
お持ち込み頂きましてカスタマイズや各種作業を行う事になっておりました。
非情に程度の良い車両だった為、主にフレームと前後足回りに外装ペイントなどを
行う予定だったんですが・・・
こちらは分解前の画像ですが、電装系の取り回しなど気になる部分が点々とあって
同時に行っておいた方が良いと思える部分を点検していた所、電装系だけではなく
エンジンにも課題あり?と言うのがわかり「どうせエンジンを下ろすのならば」と
本格的に手を加えて行く事に・・・
シリンダーヘッドを分解してみれば、 あれ? バルブ回りに違和感が・・・
一番左はZ系純正のエキゾーストバルブで、右から2番目が純正インテークバルブ。
今回違和感を感じたバルブが、左から2本目のエキゾーストと一番右のインテークで
あきらかにバルブ全長が短い・・・
バルブフェイス径を測ってみると、エキゾーストがφ31のインテークφ37だから
「なるほど、こりゃZ1000J/R系の純正バルブだ」と判断。
むむむ・・・ と、言う事は
おもむろにシリンダーヘッド側の、バルブシートリング座面を除いて見ると・・・
やっぱり・・・ ( ̄▽ ̄;)
バルブの全長が短いZ1000J/R系バルブに合わせ、シートリングを1ミリ前後
シートカットで追い込んでいました。
バルブ全長が短い為、ステムエンドのセット長を合わせるべくシートカットで座面を
追い込んで、カムとステムエンドのバルブクリアランスを企画シムで調整できる様に
加工してしまったと言う訳なんです。
昔(30年位前)はよく見られた手法なんですが、今ではコンプレッションの低下や
バルブ自体の燃焼室への作用位置などデメリットの方が大きいと言う事で、すっかり
見かけなくなったビッグバルブ化(Z純正はエキゾーストφ30インテークφ36)を
随分と久しぶりに見た気がします。
ここはディンクスでシートリング入れ替えを行い、正常な状態にしっかり戻したいと
ご提案させて頂きました。
シートリング入れ替え&バルブガイド交換、となるならば・・・
同時に吸排気ポート拡大研磨も行い、H・Kさんがご希望されていた迫力のある
空冷Zサウンドを実現したいと! (^_-)-☆
いくらマフラーを変えても”エンジンに手を加えなければ出せない音”と言うのが
あるんですよね~
こちらもどうせならと、欠けたまま塗装してあったシリンダーフィンをついでなので
直しちゃいました。
目立たない部分でしたが、後々見つけてしまったら気になっちゃうでしょうからね!
フィン修正を行い、ガンコート塗装されたシリンダーブロックはスリーブが抜かれ
これよりオーバーサイズスリーブに入れ替えするべく、ディンクスで下面研加工が
施されています。
もちろん、クランクシャフト芯出しやシリンダーヘッド内燃機加工も絶賛進行中!
そして、かれこれ一か月後・・・
オリジナルフレーム補強STAGE-Ⅱに、295mmスパンワイドレイダウン加工
180サイズリアタイヤに合わせたドライブチェーンオフセットインライン処理と
最後にパウダーコーティングを施されたフレームに前後の足回りが取り付けされて
車体が立ち上がりました。
RCMシリアルキーホルダーと同じ規格のシリアルナンバー RCM-633が
ナンバリングされたプレートが打ち付けられたフレーム。
今回はエンジンがメインではなく、足回りや吸排気系 そして外装ペイントなど
車体中心でカスタマイズする計画だったんですが、電装系のリフレッシュ化や
エンジンのコンディションアップなど、もはや立派なRCMなのではとなって
シリアルナンバーRCM-633が付帯される事になった訳なんです。
経緯は色々ありますが、ここからが本来の本番みたいな工程となりますので
ぜひ楽しみにお待ち頂きたいと思います。
H・Kさ~ん!
完成は3月後半になりそうですが、何とか間に合うよう頑張っておりますので
よろしくお願いしますね~! (^^)/