こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
連休を目前に納車のラッシュが始まりましたが、なぜかバイクの台数が減らない
サンクチュアリー本店・・・
「う~ん おかしいな~ 結構いいペースで納車してるのにな~・・・」 と思い
ふとバイクの台数を数えると 相変わらず80台前後。
・・・・・・・・・・・・・ ( ̄▽ ̄;)
それもそのはずで、納車したと思った矢先に すぐその日の内に別の車両を預かる
あるいは新規製作の車体を立ち上げると言うサイクルが、ず~~~~~~~っと
続いており、もう数ヵ月間に渡って一向に変わらず・・・
こりゃ、このまま行くしかないすわ・・・ (;^ ^A
これだけドタバタすると、自分も含めてスタッフ全員10分~20分位の時間は
何とか作れても1時間レベルの時間となると余裕がなく、自分もそうなんですが
詰め詰めで行くか、あるいは残って残業して行くしかない毎日・・・ (-_-;)
別にマイペースでやってる訳ではなく むしろ逆に全力疾走なんですが、それでも
追い付かないんで「こりゃ無理だわ・・・」と、久々泣きが入りました(苦笑)
そんな時でも、やらねばならない 普段とは違う仕事と言うのもありまして・・・
日々の業務にヘロヘロになりながらも、朝少しだけ早く出勤して 都内入り・・・
この日は2台のRCMをスタジオで撮影するべく、それぞれ担当したメカ二人
佐々木と湯浅を同行・・・
二人共 今も同時進行で製作してるRCMが6~7台あって、スタジオに来ると
1日がかりになる事から 泣きそうな表情になってましたが・・・ (;^_^A
スタジオで撮影するRCMと言うのは、サンクチュアリーのスタッフだけでなく
デザイナーさんやカメラマンさんなど 全員が気に入ってくれたマシンでないと
撮影しませんから、言うなれば 【選ばれしRCM】
担当したメカにとっても冥利に尽きる撮影ですから、文句は言わせません (-ω-)/
と言う訳で、そんな選ばれし2台のRCM・・・
まずは1台目からご紹介しましょう。
大阪府在住 S・Nさんからオーダーを頂き、1年越しで製作されたこのマシン。
RCM-525 CB1100Fです。
いやぁ
自分で言うのもなんですが、カンペキ・・・ シビれますねぇ・・・ ( ̄▽ ̄)
でも、今日の日を迎えるまでには 長い道のりがありました。
CB-F&R系のRCMは 現在基本的に受付けをしていない事、皆さんご存知な
方も意外に多いかと思います。
「せっかくオーダー頂けるんだから良い話なのに、なんで受付けないの?」と
思われるでしょうけど、CB-F&R系は とにかくエンジンの新品重要パーツが
ことごとく欠品しており、どうにも完璧なオーバーホールが出来ない状況・・・
RCMは完成度の高さを追求したコンプリートマシンなので、オーバーホールが
きっちり出来ないとなると 果たしてそれをRCMと呼んで良いものなのか?
この考え方が、現在はオーダー受付けを見合わせている原因の根本だったんです。
ベース車の高騰も背景にあり、CB1100Rもそうですが もはや成り立たない。
造りたくても 造れないんです。
何かしら問題を抱えてる、あるいは中途半端な仕上がりで製作された車両ならば
普通の中古車としてご提供できるでしょう・・・
でもRCMとなるとその難易度は一気にあがりますので、致し方ない判断でした。
ではなぜ、このRCMー525は実現できたのか・・・
それはもう一言で、オーナーS・Nさんの ”情熱ありき” だった事に尽きます。
製作期間は1年以上・・・ 予算もいつもの平均より高額になりました・・・
オーナーのS・Nさんとて悩まれましたが「RCMのCB1100Fを!」と
決断してくれた事・・・
これこそが このRCMー525を成り立たせた、最大の要因だと思っています。
エンジン内部の重要パーツは、ここまでのブログを見ていた方なら経緯を察して
くれてるでしょうけど、も~ それこそ ヤフオクとの戦い・・・ (^_^;)
永久欠品となっているコンロッドボルト&ナット、各テンショナー系パーツなど
新品が出てくるまでヤフオクに、ず~~~~~~~っと 睨めっこだったんです。
製作に携わった時間より、ヤフオクの落札に費やした期間の方が長かった?(笑)
そうでもなければ1年以上なんて長~い製作期間、普通は掛かったりしませんから。
つい先日再販売したRCMー256 CB1100RDも、それこそ問い合わせが
殺到して 久しぶりに見積もり対応でパニックになったんですけど・・・ (;^ω^)
ベストコンディションなCBシリーズのRCMは、もうこの先 当分出てこない?
いや、 場合によっては このRCMー525で終わりなのかも知れない・・・
本気で そんな風に思いました。
そんなRCMー525のマシンスペックは 前後17インチホイールシャシー。
スタビライザー装備されたSCULPTURE製スイングアームに合わせて
サンクチュアリーオリジナルの CB-F系専用リアサスレイダウン加工を施工。
ドライブチェーンラインはホイールセンターから駆動系パーツ取り付け位置を
105mmまでオフセットさせ、リアホイールセンターやチェーンラインなど
各部アライメントも完璧な精度です。
採用された足回りパーツは 先ずは ”メーカーありき” で、実績重視の選択・・・
”実績” とは 長年かけて積み上げられて来た評価であり、そういう観点からも
老舗だけに与えられた称号でしょう。
日本だけでなく、世界中で長期に渡って成果を上げて来たメーカーと言うのは
経験値やデーターと言った裏付けを持っており、そういうメーカーこそが真の
高品質製品を製造しています。
だからRCMは 先ずはメーカーありきで入り、OHLINS製サスペンション
O・Zレーシング製ホイール、Brembo製ブレーキと言う選択肢になる。
何となく聞いたことがあるから採用したのではなく、何十年と長く培ってきた
専門メーカーならではの信頼を買っている訳なんです。
メタルギアワークスさんの油圧クラッチKITを取り付け、マスターシリンダーも
Brembo製 RCSラジアルをチョイス・・・
となれば、 左右共にダートフリークさんのRCMコンセプトフライトレバーが
取り付けられるから、ここも拘って交換しました。
メーター回りも内部の機構を専門業者さんに点検して貰い、とにかく手に入る
新品パーツを用いてレストアを施しました。
う~~~ん・・・
このコックピット回りを見ていて、セパハンにしたくなるのは自分だけすかね。
カッコいいですよねぇ・・・ ”F”のセパハン (^ ^;)
”FBレッド” で塗るかどうか、S・Nさん かなり悩んでおられたんですが
中村が「自分はFBレッド大好きです ♪」と後押して、決まりました・・・
何だか誘導的に勧めてしまったみたいで、申し訳ありません <(_ _)>
でも
FBレッド・・・ カッコいいすよね~♪ (^^)v
自分もS・Nさんも、お互いもう若くありません。
50代と言う年齢ですから、昔みたいにガンガン距離を乗るなんて とうてい
難しい事なのかも知れない。
でも、歳を取ったからこそ・・・
今だからこそ渾身の、 妥協なき最高の一台を造りたいんだと・・・
そしてそのマシンを愛機として傍らに置き、気が向いたら乗りたい時に乗る。
そんなお気持ち・・・
中村もよ~く わかります ( ˘ω˘ )
RCMー525 CB1100F
すでに検査・登録も完了して、現在は恒例のロードテストを進めております。
これだけのマシンですが、ちょっとした些細なトラブルが出る事もあるでしょう。
もしもそんな事があったとしても、気長に・・・
サンクチュアリーは可能な限りのアフター対応もしておりますので、焦る事なく
今後とも長いお付き合いをお願い出来ればと思います。
S・Nさ~ん!
いつの日かRCMオーナーズクラブROCのイベントも、このRCMー525で
颯爽と登場して下さいね~!!! (^^)/