こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
ブログ更新のサイクルがどうしても縮まらずに、悪戦苦闘を繰り返している毎日。
皆さん楽しみにしてくれてるみたいで(頑張らなきゃ・・・)と思い直すものの
相変わらず超激務が切れず、心だけ切れております ( ̄▽ ̄;)
Z系RCMは、現在半年待ちと言う状況です。
力の入った特別すごい仕様ですと、10ヵ月間なんて言う とんでもない長期での
製作期間になるケースもしばしばで、沢山の方達にご理解をお願いしている次第。
とはいえ 常に何十台とオーダーが切れないのは基本、とてもありがたい事なので
感謝の気持ちで一杯 <(_ _)>
改めまして 自分も含めてスタッフ一同、立ち向かって参りたいと思います。
それでは本題に!
愛知県在住 Y・Mさんからオーダーを頂きました、このマシン・・・
ご紹介しましょう。
RCMー564 Z1-Rです。
以前から買い溜めておいた空冷Z系車両のベース車在庫は、この1~2年ほどで
相当無くなってしまいました。
特にこのZ1-Rは 新たに買い足す事が出来ずにおり、今はMK-Ⅱよりも深刻だと
感じています。
オーナーのY・Mさんも最近の事情を知ってか「とにかく手に入れておきたい」と
製作依頼を頂いたのですが、ご予算の関係もあってコストパフォーマンスに優れた
コースで製作したいと ご相談を頂きました。
最も大きな要素は、現在価格が高騰してしまったベース車の価格になるんですが
そこを下げる事が出来たら、かなり大きなコストダウンになる・・・
車体もいくつか中古の純正流用パーツを用いる事で、メニューをコストダウン
できますから、この二つを上手く合わせて成り立たせようとスタートしました。
最も大きな要因となったのが、このエンジンです。
海外から輸入されて来るZ系車両の多くは 現地で既にエンジンを交換されてる
個体が多く、珍しい話でもなんでもありません。
実はこのZ1-Rもそうで、KZ1000のエンジンに搭載されてる車両でした。
それでも、エンジンがKZ1000のものに換装されてる事から安く買えたと
言う利点もあって、このベース車にする事でだいぶコストを下げられたんです。
フレームとエンジン、同じ型式同士を気にされる方も ご時世柄多くなって来て
いるとは思いますが、カスタム志向ユーザーの場合ですと そもそもそんなもの
気にしないと言う方も多く、Y・Mさんも二つ返事「それで行きましょ!」と
決まった次第でした。
それでも、エンジンフルオーバーホールメニューに関しては妥協していません。
原動機型式は違っても走りに支障ありませんが、エンジンが調子悪いと 実用に
問題が出ますから、オーバーホールの完成度だけはキッチリ拘られたんです。
当初予算の都合からCRで予定していたキャブレターも、途中からTMRに変更。
きれいに安定してくれるアイドリングと、ピックアップの良いハイレスポンスが
魅力あるTMRキャブレターにして正解だったと思いますね ♪
足回りはXJR1200の純正流用ホイールながらも、前後17インチホイール
シャシーで造り込みました。
リア180サイズのラジアルタイヤを装備し、スイングアームだけは純正流用では
ない方が 優良なディメンションを構築できますので、ここは純正流用に妥協せず
Z用のSCULPTURE製17インチ専用スイングアームを奢っています。
フロントフォーク&フロントホイールも、XJR1200純正を流用しました。
Fディスクはサンスター製RCMコンセプトで、キャリパーはキャスティング
Brembo製のアキシャルマウント。
この辺りのパーツチョイスは、コストパフォーマンス重視にて選択しています。
メーターは ステアリングヘッド回りが多少重くはなるものの、KZ系のものを
リビルドして取り付け・・・
Z1-R最大の泣き所となる、ステアリング周辺部品の重量低減こそ実現できて
おりませんが、この辺りの軽量化は先々トライして行けますから まずはこれで
走って頂き、後々 軽いメーター回りに交換した時のハンドリング変化の向上を
体感して頂くのも楽しい事でしょう (^^)/
いつもならナイトロレーシング製RCMコンセプトシートで、足つき性を良く
するパターンなんですが、このRCMー564のオーナー Y・Mさんは長身で
ノーマル形状のシートを少しだけあんこ抜きした仕様にしました。
オーナーの体格や好みのポジションになるべく合わせてあげるのも、RCMの
オーダーメイド性ならではだと思います。
既に完成し、現在はロードテストを進めている RCMー564 Z1-R・・・
このブログをパチパチ書いてる今日、ご本人様は仕事の都合で近くに来てる
らしく、何と現車を見に来られました!
細部にまで拘って造り込まれた各部と 全体のコーディネート感、そして見ていて
伝わったかと思います車体姿勢 ディメンションの良さを、マシンから感じ取って
頂けたかと思います ♪
空冷Z系RCMのオーダーが 切れる事無く入って来る日々・・・
オーダーは切れずとも、Z系ベース車両は近く こと切れる事でしょう・・・
そんな終幕の時代に突入した厳しい状況ですが、アメリカ ロサンゼルスの
RCM USA Incでは今も尚 必死でZ系車両を探してくれていますので
ギリギリ最後まで1台でも多くのRCMを造れる様、頑張りたいと思います。
Y・Mさ~ん!
ご希望の納車に合わせて、お待ちしておりますね~~~っ!!!