こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
「もうすぐ!」とか「間もなく!」とか、そんなフレーズばかり目立って来ている
気がする、サンクチュアリー本店ブログ・・・
現在製作が進んでいる延べ30台前後のRCMは どれも通例より時間が掛かってる
ケースが多く、以前の様に3~4ヵ月で完成なんてのは もはや過去の事・・・
自分の頭はもちろん、メカニック達全員がアップアップの毎日を過ごしております。
中には「逆に2年位かけてゆっくり造って下さい」なんて言うお客様もおりますが
そうではない場合においては (1年以上かかるのだけは何としても避けねば) と
言った心情です ( ;∀;)
今回ご紹介するマシンも、かれこれ1年?・・・
長く時間が掛かっているが故に、久々(その2)を更新できたRCMなんですが。
え~と・・・ これ (その2)なはず? です (;^_^A
九州在住 Zさんからオーダーを頂きました、RCM-591 KZ1000MK-Ⅱ!
画像が如何にも(結構前だな・・・)と言う印象のシーンですが、エンジンの
ガンコート塗装が上がって来たのでそれを開封しております。
これから精密内燃機加工に移行するのですが、その前に見ておきたかったのが
ジャ~ン!
オーナーのZさんから「ヘッドカバーだけ赤の結晶塗装に」とリクエスト頂いており
「それ、只色を赤くするだけですから訳ないですよ」とこの色で仕上げた次第・・・
だったんですが!
この後、オーナーのZさんから「やっぱり黒にします」と変更希望の依頼が来まして
黒く塗り直しております。
と、まぁ そんな画像でした・・・ ( ̄▽ ̄;)
変な話で寄り道しましたが、ここからは硬派路線に!
このRCM-591も エンジンにかなり力を注いでいる仕様で、最近の皆さん達の
エンジンに対する想いの強さを改めて感じさせられます。
トランスミッションは6速クロスで、それもロングアウトプットシャフトを採用した
オフセットスプロケット要らずの ”EVOシステム”
生みの親たるサンクチュアリーコウガの立入から頼まれ、中村が命名・・・
”ドライブチェーンラインオフセットEVOLUTIONシステム”と名付けましたが
やたら長いので通称 ”EVO-6” と呼んでいます。
組み込みには独特のノウハウが不可欠で、フリクションを如何に低減させられるかの
学習を得る事が出来たミッションでもあります。
オイルポンプはもちろん、トロコイド。
このオイルポンプ、本当・・・
ここ1~2年ほど凄まじい勢いで、あまりのオーダーの多さに追い付かない日々・・・
本店のメカ達は全員知ってる事ですが、中村が定期的にオイルポンプを組み立てている
その背中を見ております (見てるはず!(# ゚Д゚)カー
油温を平均で10度前後下げる事ができる優れたオイルポンプなのですが、冬場はやや
注文量が大人しくなるので、今ちょっと一息つけてます ♪
春からが恐いなぁ・・・ (;^_^A
ディンクスでエンジン腰上内燃機加工が進む間 シャシーの方を進めておく事に。
スタビ溶接されたスイングアームのブラックコーティングが仕上がりましたので
フレームに取り付けしておきましょう。
SCULPTURE製 Z用クロモリ中空ピボットシャフトでアームを固定・・・
ノーマルよりも軽量でありながら、引っ張りや捻じれに対しての剛性が向上する
縁の下の力持ち的なアイテムです。
このあと取り付けるホイールやブレーキパーツなど段取りをしていた頃・・・
サンクチュアリーのすぐ裏に隣接するディンクスに行ったら、RCM-591の
シリンダーホーニングが進み、間もなく仕上がりそうな段階に・・・
室内の温度はもちろん、ツールも加工部品も全て20度定温での環境下で最新鋭
ホーニングマシンH85Aの電子制御でのストローク音が響きます。
いつ見ても(ほんとに素晴らしい・・・)と感じますね (^^)
今回、最も時間かかるのがシリンダーヘッド。
オーソドックスなコースではなく、より進化系のヘッドメニューを採用しており
いくつか複数の工程を経て完成します。
インテークφ37.5 エキゾ-ストφ32のビッグフェイスバルブを採用しており
その為の専用バルブガイド入れ替えとシートカット加工を精密に仕上げます。
このビッグバルブ、ステム径がノーマルの7mmではなく5.5mmと現行車両と
規格と同じ径で、ビッグバルブでありながら軽量なのが最大の魅力・・・
バウンス防止やフロー性能の向上など 何かと恩恵が得られるビッグバルブです。
そしてこのディンクスのビッグバルブKITには、独特なパーツも含まれており
それが画像にも映っている専用リテーナーとなります。
左から、一番大きいのがZのノーマルタペットシムで いわゆるアウター式ですね。
これは相当重たく、高回転時での動弁系運動に対しマイナス面しかありません。
中央がベーシックなインナーシムでGPz1100やゼファーに使用されてるもの。
これになるとだいぶ軽くなりますが、ディンクスのビッグバルブで使用するシムは
一番右側 これZZ-R1100などのノーマルシムで、より更に軽量。
先程のリテーナーは、5.5mmステムのバルブに対応しつつ タペットリフターは
Z系従来のものが使用できる為、バルブスプリングもZ系のものが使用できます。
適したレートのバルブスプリングを使える上にシムも超軽量と、動弁系統における
優位性を徹底的に検証して開発されたパッケージなんです。
5.5mmステムビッグバルブでの、ガイド入れ替え&シートカット加工完了!
少しピンボケですが、要のツインプラグ加工も完了して構成パーツの仮り組みまで
確認できました。
さぁ、これでいよいよエンジン完成に向けて進められるぞ~ (^^)v
間もなく完成するであろうエンジンを搭載する準備に入りました。
九州のZさ~ん!
RCM-591 MK-Ⅱ、本当に間もなくですよ~!!!