こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
やっとこの車両を見せられるタイミングが来ました。
オーナーのM・Iさんは、さぞかし(なかなか出て来ないな~・・・)なんて
思ってた事でしょうねぇ (;^ ^A
ZⅡをベースに 兵庫県在住 M・Iさんの、RCM-557 最終回・・・
ご紹介しましょう。
RCMー557 ZⅡです。
元々は江戸川区時代のお客様が手離したいとの事で、買取りしたZⅡでしたが
大掛かりなメンテナンスが必要な状況だった事から、思い切って造り直しをし
販売車両として仕上げようと言う事になりました。
そんな折 たまたま問い合わせを頂いたのが M・Iさんで、造り直しする為に
計画していたメニューも、M・Iさんの好みに合致した事から 即ご成約・・・
こうして改めてRCMとして 製作が始まった車両でした。
ベース車は紛れもなく、正真正銘のZⅡ・・・
ZⅡの中古車市場価格は、最近もの凄い値段になってますよね・・・ (;^_^A
でも そういう所の価値感ではなく、あくまでスポーツバイクとしての動性能向上に
価値観を見出して頂きたい・・・
そんな想いを込めて取り組んでいます。
前後18インチホイールシャシーは、M・Iさんのイメージしていた希望の
メニューでもあり、これは予定通りだったもの・・・
足回りの一部パーツは、下取りした状態良い中古を用いて、コストダウンを
図りつつで成り立たせる・・・
ZⅡベースともなれば、こうやって造らないと とんでもない事になりますから
パーツありきで成り立ったとも言えるでしょう。
スイングアームはSCULPTURE製の18インチ専用を新規に用意し、他にも
前後タイヤ、前後スプロケット&ドライブチェーンなどの消耗品は新品に交換。
フレームは元々が17インチホイール仕様車だった事から、リアサスレイダウンの
マウント幅を18インチ&17インチ共用で使用出来る構造にアレンジ。
仮に将来 17インチワイドホイール化する様な事があっても、フレームはそのまま
足回りの変更だけで対応できる仕様になっております。
黒ずくめの車体には、ナイトロレーシング製のスチールメガホンをチョイス。
バックステップはアダプタープレートを単品製作して、ナイトロのZRX用を
取り付けし、膝の曲がり具合が優しいポジションにしました。
この辺りのメニューは M・Iさんが具体的に希望されたもので、このマシン
ならではのスペックだと言えますね。
カラーリングはいわゆる ”火の玉” ではありません。
”火の玉” をキャンディブラウンでリメイクしたもので、キャンディカラーの
赴きある深みが 特別感を演出・・・
RCMである事の証明となる、シリアルナンバープレートとシリアルナンバー
キーホルダーに加え、タンクステッカーもきちんとクリアーコートされており
正真正銘のRCMとして疑う余地なし・・・
完璧な仕様になっております。
シートも、いつもお馴染みのデイトナ製 RCMコンセプトCOZYシートに。
つい先日デイトナさんから正式発表された、RCMコンセプトハンドルバーと
グリップエンドは、発売時期が6月末との事から間に合わず・・・
いずれ交換できる機会がありましたら、変更しても良いかと思いますよ (^^♪
エンジンは 外観上の見た目こそノーマルを感じさせるものですが、中身は力を
注いだ仕様になっております。
クランクシャフトは芯出しだけではなく、組み立て式クランクを一端 全分解し
コンロッド大端部ベアリング&メインベアリングを全て新品に交換・・・
その上で再び組み直して、ズレがちな位相も合わせたスペシャルリビルド品に。
オイルポンプはもちろん、トロコイド!
オイルクーラーコアへのオイル充填率を本気で上げようと、悩まずに決まった
ハイプレッシャーオイルポンプの採用でした。
シリンダーライナー交換やバルブガイド入れ替えシートカットなど、精密内燃機
加工もフルコースで施しています。
更に、トルク&パワーの追求もこっそりやってまして(笑)
強烈にパワフルと言うものではありませんが、エンジン本体のスペックに加えて
吸排気系と点火系パーツのマッチングで 充分面白い仕様に・・・
ハイレベルなオーバーホールに確実性の高い対策部品、そしてライトチューンと
現代版 進化系バージョン呼べる、そんなエンジンに仕上げました。
ノスタルジック路線でありながらも、要所には近代的なパーツを迷わず積極採用。
Brembo製 左右ラジアルポンプマスターシリンダーは、外せないですよね。
スポーツライディングする方なら ブレーキマスターの操作性能に・・・
ロングツーリングが多い方なら クラッチマスターの その軽さに・・・
値段の安いパーツではありませんが、これで良かったと思える そんなパーツです。
その他にも マスターシリンダーのミラーホルダーやリザーバータンクKITなど
RCMを構築する上で必要となるオリジナルパーツは 数多く使用されています。
自社で設計し、自社で図面化したパーツですから、自ずと自分好みのデザインに
なるんですけど、それを気に入って頂けるかは皆さんの好みもあるところ・・・
でも 基本的には「もしも自分だったら こういうパーツが欲しい」と言う想いを
具現化していますので、どのパーツにもちょっとした拘りが満載なんです (^_-)
世界中で枯渇が進む、空冷Z系マシン達・・・
Z-1、MK-Ⅱ、Z1-Rも もちろんなんですが、ZⅡやZ750FXとなると
日本でしか販売されていない事もあって、とにかく数が少ない・・・
自分が免許取り立ての頃なんて、ZⅡの中古車は それこそ20万円位で売って
たのに、最近はどうしてこんな状況になっちゃったのか・・・
も~~~ 訳わからんです (;^ω^)
でも、 最初の話に戻るんですが
ヴィンテージ車両としての価値観ではなく、スポーツバイクとして価値を見出して
欲しい・・・
バイクである以上、やっぱりいざと言う時に ”速さ” を有している事は大事なんだと
思うし、それが ”カッコ良さ” でもあるんだと思うんです。
誤解がない様に伝えますが、何も危ない走りをしてと言ってる訳ではありません。
お宝としての存在ではなく、走る乗り物として 純粋に凄い乗り物であって欲しい。
そんな想いが・・・ なくてはならない大切な要素なんじゃないかなと思うんです。
RCMー557 ZⅡ・・・
既にマシンは完成し、本当なら連休明けに納車になる運びだったんですが
色々とありまして、6月中旬頃の納車になる見通し・・・
M・Iさ~ん!
予定よりもだいぶ遅れてしまって、本当に申し訳ありません~! <(_ _)>
でも・・・ やっと完成車両をお見せする事ができて、良かった~ ♪
すみません、あと少しだけ お待ち下さいね!