こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
実はかなり・・・
ブログ全般が遅れております・・・ ( ̄▽ ̄;)
図面やら何やら実務に追われ、もちろんレースもあって相当遅れてるんですが
今年の夏から秋にかけてオーダー頂いた 新規RCMのご紹介が出来ておらず
他にも中長期製作プランのマシン達が画像は溜まっているのに更新出来てない
状態から、かなり焦っております・・・ (;^ ^A
どの車両から見せ始めるか、も~~~ 判断が出来ないんですが・・・
今回ご紹介するマシンも 数あるそんなRCMの中の1台・・・
茨城県在住 T・Sさんの、Z1000RⅡで RCM-533です!
ここ数年、Z1000J/R系やGPのRCMが 何台か続いた事もありまして
フレーム加工中の画像は敢えて撮りませんでしたが、一応ひと通りグル~っと
ご説明しておきたいと思います。
Z1000J/R系 RCMでよく見られる 特殊な手法のリアサスレイダウン・・・
左右295mmスパンの17インチワイドホイール仕様で、リアサスの傾斜角度を
きつくしすぎない様に配慮した位置設定になっています。
サスの角度が寝すぎると奥で腰がなくなりますし、そもそもリアサス角度がきつい
方がカッコいいと言う概念も サンクチュアリーではありません (^^;)
見て頂けば何となくお解りかと思いますがこの加工、レイダウン専用治具無しでは
とてもじゃ~ないですけど しっかり精度なんて出せない難易度の高い加工です。
ちなみに今回はタンデムステップも 独立したタイプのものを採用しています。
ドライブチェーンをオフセットし 105mmに設定すると、フレームの左内側に
チェーンが干渉してしまう為 インライン処理を施工。
メインステップのマウントはノーマルをきれいに切除し、ナイトロレーシング製
ZRX用ステップKIT対応にモディファイしました (^^)v
ステップマウントは踏ん張った時、荷重が掛かっても大丈夫な様に補強済みです。
最大の課題である フレーム補強・・・
Z1000J/R系は 加速減速時にエンジンが前後方向に動いてしまいますから
そこを効果的に対策できる事が最も重要になって来ます。
以前は純正のエンジンマウントカラーを溶接で一体式とし、更にそこをパイプで
補強する従来の方式で補強していたんですけど、それだとまだ動いてしまう・・・
結局 ケースのマウントボルトもしなって曲がってしまうし、より効果的な手法は
無いかと模索していた所 同じラバーマウント式エンジンのゼファー1100から
ヒントを得て この補強スタイルに進化しました。
これにより 今まで悩んでたエンジンの動きが飛躍的に対策され、ケースボルトも
一切曲がる事無く 完成度は大きく向上。
最近のRCM Z1000J/R系は、全てこのフレーム補強になっているんです。
このRCM-533では、アッパーカウルをフレームマウント式とする事に。
Z1-R同様、フロントマスク回りのパーツがステアリングステムに取り付け
されない事で ハンドリングは本当に別モノになりますから、有効な手法です。
フレームヘッドパイプにマウントブラケットを位置決め溶接しています。
こうして完成したフレーム・・・
随分前に出来上がっており、つい先日パウダーコーティングから戻って来て
既に車体の立ち上げ作業がスタートしていますが・・・
同時進行でエンジンも進めなければなりません。
位相ずれのチェックと芯だし工程が完了したクランクシャフトをセットしたら
トランスミッションはベアリングやスナップリングなども含めて 消耗品を全部
交換し、おなじみの・・・
スラスト方向の測定&精密シム調整による、ミッションギヤ ドッククリアランス
調整を行います。
コンマ単位での微調整ですが、これをやるのと やらないのとでは大違い・・・
ドックが摩耗していなくてもギヤ抜けし易いZのミッションですが、この調整を
行う事で 相当改善されますから、RCMでは必須科目となっているんです。
エンジン腰下が完成したところで、車体パーツの段取りも開始・・・
Z1000J/R系のRCMでは リアフェンダーレスKITをワンオフにて
用意しています。
リアウインカーステーの固定部を補強溶接し、この後バフ研磨工程へ・・・
まだスイングアームが仮り組みものですが、立ち上がったローリングシャシー。
外装も既にペイント工程へと旅立っており 間もなく出来上がって来るでしょう♪
このRCM-533は、オーナー T・Sさんの意向から来年の3月~4月頃に
納車を予定しています。
まだ少し時間に余裕がありますので マイペースで作業させて頂いておりますが
12月にはかなり形になっている事でしょう・・・
T・Sさ~ん!
来年の春、楽しみにお待ちくださいねーっ! (^^)/
さて・・・ 次はどのマシンをブログ紹介するかな・・・ (;^ ^Aフ~