こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
まだまだ、あるんです・・・
ご紹介できてないRCMシリーズ・・・
とてもじゃないですが、全部が全部 すみから隅まで見せるなんて出来ないなと
絶望する日々を送っております。
最近ではトロコイドオイルポンプはもちろん、New6速クロスミッションの
組み立てが中村の担当仕事として加わりましてね・・・
これがまた大変。
(ブログ書かなきゃ)と焦りつつも 実務に追われる毎日を過ごしております。
そのNew6速クロスの組み立て&出荷については、また今度ご紹介しますね。
ふっ・・・
皆さん、ご注文ありがとうございます ( ̄▽ ̄;)ハフ~
さて本題に!
岡山県在住 M・Hさんからお預かりし、製作が進むRCM-639 Z750です!
オーナーのM・Hさんは、昨年の11月に淡路島で開催されたPMCさん主催の
イベントでサンクチュアリー本店ブースに立ち寄ってくれた方・・・
その際、ご自身が所有されているZ750をRCM化したい!とお話されており
「やりましょう!」と相成って はるばる岡山から車両を送って頂いた次第でした。
既にカスタム多数のマシンと言う事で、それであれば現車を細かく調べないと
わからない事から預かって、各部をチェックしつつの分解となります。
修理や修復が必要な部分、新品に交換した方が良い部品、レストアすべき箇所、
エンジンオーバーホールとカスタム・チューニングなど、メニューは多々あり
その前の事前チェックなのですが・・・
すぐ気になったのはハーネス回りの取り回し処理が良くなく、ハーネス自体にも
痛みが見られた事。
今回はフレーム本体もしっかり見直すためハーネスを脱着しますから、それなら
新品に交換しておきましょうと言う事に。
そしてそのフレームですが(これはやり直しすべきだな・・・)と思える補強が
アチコチに見られました。
この辺のパイプ補強も良い機会ですから一端切除し、BOX状のガセット材で
きちんとやり直します。
現段階で早くも相当な数のフレーム補強をやり直すのが見えてまして、これは
(予想よりも大変では?)と言う予感が・・・ (;^_^A
車体はたちまち全分解され、エンジンは数日後に分解して内部をチェック。
まずは予想以上に苦戦しそうなフレームセクションから始める事に。
フレームのヘッドパイプ上の部分に半切りしたパイプ材が溶接されてますね。
ステムヘッドは最もストレスが掛かっている部分なので ここへの補強がダメと
いう訳ではないんですが、上のベアリングレース圧入穴が溶接の影響を受けて
わずかに楕円になってしまっている個体を見かける事も多いんです。
サンクチュアリーでは ”強度” も重要視していますが、何よりも ”精度” の方を
大事にしているので、ここは ”精度を優先する” と言う考え方から補強は剥離し
ベアリングレース圧入部の穴形状を復元する事にしました。
まぁ、この辺りはそれほど深刻ではないんですけど・・・
ここが
思わず、 あぁ~・・・ ( ̄▽ ̄;) と
ここの三角エリアを塞いでる補強は ほぼ効果がないので切除したいんですが
歯ものが入りにくい箇所なので、切除するのにやたら苦戦するんです。
酸素で溶断し、小型のベルトサンダーやエアーリューターを用いてシコシコ
やるしかないな~ (^ ^;)
補強ではないですが、何か別のイグニッションコイルを取り付けしていた様な
穴が開いていました。
左右共に開いていたので、ここも溶接で埋めてきれいに慣らす事に。
前側、左のリジット式エンジンマウント部にも穴が・・・
ここのエンジンマウント周辺は最もクラックが入り易いので、もちろん埋めます。
もう10年以上も昔の事、Zレーサー1号機(Zのノーマルフレームベース)で
59秒台ラップ目指してスーパーモンエヴォクラスで挑戦していた頃に、ここは
よくクラックが入ったマウントでもあるんです。
他は何も起こらないのに ここだけクラックが入るから、よほど応力が集中して
いる部分なんだなと当時勉強になりました。
ストリートだって同じですよ。
速度域が上がった時、あるいは激しくアクセルオン&オフを繰り返した時など
フレームに掛かる負担の傾向は同じですから、レースから得られた経験や知見は
ストリートにしっかりフィードバックできるものなんです。
ステアリングロックを掛けるフレーム側のプレートが歪んでいました。
旧いフレーム補強を全て剥離したら、修正専門業者の下で測定&ストレッチを
行いますので、ここはそこで直して貰いましょう。
フレーム修正は補強を入れた状態だと 辻褄の合ったストレッチが出来ません。
曲がったまま、あるいは歪んだまんまのフレームに補強を加えると、皮肉にも
補強が効いているためフレーム本体のストレッチが出来ず、新車時のフレーム
状態時の骨格に戻せないんです。
なので、先ずは旧い補強を切除・・・
がんばれ永井!
ひたすら切除だ (;^_^A
M・Hさ~ん!
先にお見せした画像が多かったと思いますが、こうして説明つきのブログで
見ると、よりわかりやすいかと思います!
着々と確実に進めておりますので、ご安心下さいねー!