こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
パーツ代の値上げが相変わらず続いているみたいで困ったものです・・・
仮に全く同じ仕様の車両を製作したとしても、3年前と今とでは見積額が
全然変わりますから、皆さん「え!」ってビックリすると思いますよ。
今日 10月1日からカワサキ純正部品も値上がりしたと聞かされました。
まだ他にも年末までに値上がる部品が多数あるみたいですが、すでに現在
製作が始まっているRCMについてはパーツ代は見積もりの額面のままと
させて頂きますので、ご安心頂ければと思います <(_ _)>
それでは本題に!
岡山県在住 T・Tさんの、RCM-678 Z1-R(その5)です!

先日の新カタログ The BIBLE-11にてNewリリース開始が公表された
サンクチュアリーメカブランド製 Z1-R用フレームマウントカウルステーKIT。
カウルの前後&上下だけでなく 角度やカウルとヘッドライトのクリアランスまで
調整が出来る「セッティングできるカウルステー」として開発されました。
T・Tさんの このRCM-678では、当初ここまで機能を有したステーではなく
古典的な固定式の物で造る予定でしたが、製品化への開発が同時進行した事から
早速 本採用された次第です。
でも、このステーKITの中に3Dプリンターで造られたステーが混じってまして
どれがそうなのか、なかなか気づけない事でしょう。

例えば、これ
このグレーのシャフト状の部分なんかは3Dプリンターで試作されたパーツでして
本来の材質となるジュラルミン製ではなく樹脂で出来ています。

3Dプリンターにデータを入力し、機動させる・・・
積層が進む間に別の作業が出来るし 1時間ほど経つとモデルが出来上がっていて
試し付けができると言う 私達の様に ”ワンオフ” や ”内製開発” が多い者にとっては
かなり役に立つアイテム。
永井からの提案により導入した3Dプリンターでしたが、自分の想像を遥かに超え
役立ってくれており、このカウルステーもプリンター試作での確認を経て 現在は
ジュラルミン材からの削り出しにて量産が進行しています (^_-)-☆

ちなみにこれが、ジュラルミンで削り出し後 シルバーアルマイト処理されて
取り付けられた本製品。
長さ・振り・ねじり・角度をフレキシブルに調整できる、正にセッティング
できるカウルステーとして非常に便利なアイテムになりました。
一方で、エンジンはと言うと・・・

ディンクスによる精密内燃機加工の全工程が終了して、最後のアイテムとなる
シリンダーヘッドが仕上がりました。
T・Tさんが最初に購入された RCM-638 MK2同様、Z1000Jヘッド
ベースで5.5mm径ステムのビッグバルブをチョイス。
耐摩耗性に優れたFCD35材によるオーバーサイズバルブガイドに入れ替え後
ガイド&リングのサークル同軸精度に拘ったシートリングカットを施してます。

前期ローラーカムチェーン式のエンジンに、後期ハイボチェーン式エンジンである
Z1000J/R系ヘッドをスワップする際のアイテム APE製トップアイドラー
ブラケットも、ディンクスでの刃物加工で取り付けできる様にしました。
手加工でも良いのですが、こんな部分でも精度よく 見た目よくに拘っています。

と言う訳で、無事エンジンが完成し搭載されました (^^)v
先行にて納車されているRCM-638 MK2と同じスペックのエンジンですが
MK2とZ1-Rでは、コンロッドとクランクシャフトの性質が異なりますから
どんな違いが現れるのか、ちょっと興味が沸きましたね ♪

最後は、もうこの30年間でサンクチュアリーのベストセラー製品に堂々輝く
トロコイドオイルポンプKIT、そして専用のビレット深底オイルパン!

このトロコイドオイルポンプは、今は亡きYRPレーシング山幡氏考案の製品を
引き継いで、一部に創意改良を施しリニューアルリリースしたもの・・・
一定の期間内に これほど数多くオーダーを頂いた製品は、過去にNinjaの
ダウンチューブ&ステップコンビネーションKITや、ワイドラジエータKIT
OHLINSフォークを用いたExMパッケージ等など 多々あるものの、この
トロコイドポンプほど爆発集中してご注文頂いたアイテムは無かったと思います。
それは今も尚 継続しており、このオイルポンプの凄さを改めて痛感しているほど。
YRPレーシングの山幡さん、本当に凄い方だったんだなと感服しております。

残すはシリアルナンバープレートを取り付けするのみとなった、コックピット回り。
セッティングできるカウルステーならではの微調整により、アッパーカウル位置と
角度は、絶妙なバランスの位置に持って来れました。

シングルシート内を活用した小物入れは収納空間が大きく ETC搭載機を始め
雨具やちょっとした工具まで入るスペースとして利用できるもの。
ズースファスナーで開閉できるフタは 現在ブラックの表面処理に出ております。
こういう機能を設けるのは、実は意外に大変な作業なんですが・・・
でも、あるとないとで実用性が全く違いますから大事な部分だと捉えています。

このRCM-678 Z1-Rも、ここまでだいぶ時間が掛かってしまいましたが
おそらく10月末頃には完成すると思われます。
RCM-638 MK2に続き、このRCM-678も凄いマシンになりますが
更に続く3台目 RCM-???が、これまた凄い仕様でして・・・ (;^_^A
その3台目は既に進めているものの、ご紹介するのは暫く先になりますので
いずれお見せしたいと思います。

う~ん・・・ ペイントで入れたサイドカバーロゴ、センスいいなぁ~ (^^)
T・Tさん!
RCM-678 Z1-R、間もなく完成です!





