こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
新型ウィルス騒動が猛威をふるい自粛生活が長引くご時世ではありますが
それも少しづつ良い方向に向かい出してる様で ちょっとだけ安心しました。
でも ここで気を緩めちゃうと、今度は第2波に見舞われるんでしょうから
まだ当分の間は油断できない状況なんでしょうね・・・
東京を中心とした神奈川・千葉・埼玉は 未だ非常事態宣言が解除されて
いませんが、その他の地域は緩和されて来てる様で先ずは何よりです。
今回からご紹介するマシンは 今年に入ってから沖縄県石垣島在住の方より
オーダーを頂いたRCM・・・
沖縄も少し前は感染拡大が懸念されていただけに、一時期より落ち着いて
来たみたいで良かった!
とはいえ・・・
梅雨明け 一気に観光客が押し寄せたりしない事を願っております (;^ ^A
石垣島で初となるRCM! M・Hさんの524 MK‐Ⅱ(その1)です!
ここ1~2年、最も製作依頼の多いのが MK‐ⅡのRCM・・・
なぜこんなにもMK‐Ⅱのオーダーが立て続くのかわかりませんが、一つだけ
言える事は、もうこの先ベース車をご用意する事が出来なくなるかもと言う
現実で、その事は皆さんもよくわかっているらしく それゆえ本気でご購入を
考えておられた方達が実行されているんじゃないかと想像しております。
担当メカは湯浅・・・
最近やたら出番の多い湯浅ですが、湯浅はオーナーが希望してる納期をなるべく
守ろうとする姿勢があって、そこは中村が最も高く評価をする要素でもあるので
信頼に価するメカニックと言えるんですが・・・
当の湯浅本人は さぞかしシンドい事でしょうな (^^;)
いつも語っていますから同じ内容になるんですけど、サンクチュアリーでの
フレーム補強は、材質・形状・治具の3つの要素を重要視しています。
【材質】 硬い材質は大体が溶接に向かない傾向です。
例え溶接で着いていてもその部位は熱による硬化現象が起こっていて外部から
力が掛かると割れやすい・・・ 硬いものほど割れ易いんです。
故に補強材には高張力管STKM13CのシームレスパイプやSS400と
言った靭性を持ち合わせてる材質を使用しています。
【形状】補強材の形状はとても大切・・・
サンクチュアリーでは補強材を社内で一つひとつハンドメイド製作しています。
肉厚もやみくもに2mm以上のものを使用しません。主に1.6mm厚が中心で
捲り穴バーリング加工等を施して補強剛性を上げてますから、重くなりにくく
かつ 高剛性と言う効果的なものです。
【治具】おなじみの治具は各種あり、この治具なしで補強するなんて行為は
とてもじゃ~ないですが 無茶だと思いますよ・・・ ( ̄▽ ̄;)
レイダウンの治具・ピボット幅の治具・エンジンマウントの治具・その他にも
Tスロットテーブルなんて巨大な治具もあり、治具を使用しているからこそ
正確で精度の高いフレーム加工が可能なんです。
で、こちらはスイングアームの治具で測定しているところ・・・
SCULPTURE製スイングアームは ご存知な通り、ピボットにニードル
ローラーベアリングを3個、ボールベアリングを1個採用した現行車両と同じ
構造となっており、フレームに組み付けた際ガタつきが出ない優れもの・・・
実際とても素晴らしい構造なんですが、左右ピボット端部の形が異なる事から
ボールベアリング側には専用カラーを圧入させてる事もあって、左右アームを
基準にピボットのセンターを出す為の すり合わせが必要なんです。
いつもならフレームが塗り上がって来てからスイングアームのすり合わせを
行っているんですけど、今回はフレーム加工と同時進行で進めておりまして
フレームとスイングアームを一緒にコーティングに出す作戦です! (^^)/
ちなみにこのRCM-524では、このマグタンホイールを使用します。
他のお客様から下取りしたホイールで状態の良い中古なんですが、MK‐Ⅱは
今やどうしても高額化し易く、コスト面を考慮した事から たまたまあった
このホイールで! と言う事になりました。
ちなみにRCMで使用されるホイールの銘柄が 各国のロードレース選手権で
採用されているホイールである事、既に皆さんはご存知な事かと思いますが
そうなると実はたった3つのメーカーしかなく、イタリアO・Zレーシングと
マルケ〇ーニ、もう一つが日本のJBマグタンである事、ご存知でした?
他にも判断基準としては、日本が誇るエンケイ社製の純正鋳造ホイールも
実はとても優秀な製品で、故にRCMでは純正流用ホイールを装備している
車両があったりする。
メーカーの思想や理念、そして企業としての存在感がよく見えてない製品は
RCMの場合 なるべく採用しない様にしているんです。
下取りしたマグタンホイールが何用なのか、フロントがZRX用である事は
わかりましたが リアが不明だったので、O・Zホイール担当の石田の元へ。
ここにはO・Zレーシングが測定した世界中のありとあらゆるオートバイの
ホイール図面が何十台分とあって 何でも調べられる (^_-)-☆
全て図面で調べられるから、とにかく ありがたい!
ディスクローター取り付け面やスプロケットハブ面(チェーンライン)まで
コンマ単位での完璧な数値データがあるから、足回りを加工する上で とても
重宝している図面でもあるんです!
もちろん門外不出ですのでお見せする事は出来ず、申し訳ありません <(_ _)>
と 言う訳で、スイングアームに溶接するトルクロッドマウントの位置まで
正確に算出できました ♪
この後リアサスマウントも現物合わせで溶接し スイングアームもOKです!
現在はパウダーコーティング工程へと行っており、来週にはスイングアーム
共々 戻って来るでしょう・・・
石垣島の M・Hさ~ん!
沖縄の梅雨明けは6月末頃ですかね~!?
その位に納車できる様 進めておりますんで、またご連絡しますねーっ!!