こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
遠き南方よりご依頼を頂きました、H・NさんのRCM-641 Z-1
(その2)です!
エンジン鋳造部品がガンコート塗装から戻り、クランクシャフトの芯だしも
出来上がった為、これより腰下組み立てに入ります。
ミッションはスラストワッシャーやスナップリング、ベアリングなど消耗品を
交換して再組み立てするんですが、ギヤのドグを点検してみると・・・
ほとんど全てのドグに滑った痕跡が・・・
Z系のミッションギヤは 現行車両のミッションに採用されている角度が付いた
ドグではない為、噛み合ったギヤ同士が離れやすい構造。
歯離れは良いが噛み合いもあまいと言う、旧い年式車によくあるギヤなんです。
ギヤ抜けした際になったたのか、メス側のエッジにもダメージが見られました。
こんな痕跡が殆どのギヤに見られた為、どうしたものかと検討していた所・・・
H・Nさん「じゃあNew6速クロスで」と、即断即決の回答が・・・ (^_^;)
と言う訳で、サンクチュアリーメカブランド New6速クロスミッションへの
交換と相成りました。
18インチホイールなので EVOシステムではないセミロングシャフト仕様の
New6速クロスとなります!
こうしてエンジン腰下が進む最中に、自分の海外出張が入ったんですが
帰国してみると・・・
入荷待ちしていたビトーR&Dさんのマグタンホイールが装備されてました!
ブラックコーティングされたSCULPTURE製18インチスイングアームに
リザーバータンク無しのOHLINS製ブラックラインリアショックも装備され
らしくなっております (^^)/
フロントはSCULPTURE製ステムのフォークスパンがノーマルと同じ
185mm設定なのでボルトオン装着できてますが、リアはスイングアームが
セミワイド寸法な事からホイール左右のディスタンスカラーを単品製作する
必要があり、測定用の専用治具を用いてホイール各部の採寸から入ります。
採寸した数値を元にジュラルミンのムク棒からカラーを旋盤で削り出す事に。
カラーは整備性への配慮とシャフト系の整合を行う為、凸型形状で造ります。
出来上がったカラーは一端取り付けして測定用治具で再度各部の寸法を確認。
寸法に問題が無いかをしっかりと確認してからアルマイト処理へと出します。
造った後にサイズを確認する事・・・
意外に大事な工程なので、面倒ではありますが必ず行う様にしているんです。
薄肉だった旧スリーブを抜き、シリンダーブロックの上下面を最小値面研して
ディンクス φ71鍛造ピストンKITに変更!
ホーニングはディンクスの最新鋭電子制御機H85Aで精度追求してますので
絶対的仕上がり!
内燃機加工の仕上がり差が如何にエンジン好調度に繋がるか、それを是非とも
実感して貰いたいですね (^_-)-☆
H・Nさ~ん!
唯一キャブレターの納期だけが少し先になりますが、上手く運べば8月末には
完成するかも知れません!
楽しみにお待ち下さいね~!