こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
相変わらず、新カタログ THE BIBLE-11の製作進行に追われる日々。
量産の段取りをして商品撮影をする製品部門のスタッフ達と、20年以上の
付き合いとなるデザイナー&カメラマンコンビも二転三転しているんですが
それより何よりも大変なのが自分も絡めたメカニック達で、採寸測定から
材質の分析検査に硬度測定、そして2Dキャド&3Dモデリングを製図して
試作が出来たら確認と微小訂正、更に テスト走行が必要なものに関しては
組み替えて分解しての繰り返し・・・
以前からも同じ様な事をして来ましたが、ここ数か月は拍車をかけた状況に
なっております。
ブログの最後に お知らせ告知をしてますが、前々から決まっていた出張が
来週から10日ほどありまして、いやはや・・・
どうなっちまうんだか・・・ (;^_^A
まぁ、とにかく本題に!
鹿児島在住 M・Hさんが所有されていたZ1000MK-Ⅱをベースに製作!
RCM-653(その4)です!
ディンクス鍛造ピストンKITを用い、ロッテラー社製の電子制御マシンで
ホーニング仕上げしたシリンダーは、4気筒共にバツグンの高精度。
ちなみに、このディンクスピストンは欠品が続いてまして、ご注文頂いてる
業者様にはこの場をお借りしましてお詫び申しあげます。
すみません、高く評価して頂いている一定の皆さんには、ただ只ありがたい
限りなのですが、なにせ足りなくて・・・ ( ̄▽ ̄;)
おなじみEK製カムチェーンと、サンクチュアリーメカブランド 通称SMBの
リジットアイドラーの組み合わせ。
定番のアイテムですが、多用している = 実績と信頼性の証でもあるでしょう。
ヨシムラ製ハイカムシャフトのバルブタイミングを、指定のロブセンター値で
設定します。
ツインプラグ仕様ではないので強力なハイコンプ化は避けましたが、それでも
ヘッドやシリンダーブロック上下など 各デッキ面をコンマ単位で面研しており
カムは相当遅れたタイミングになっているので、パフォーマンス発揮するのに
バルタイを取るのは必須作業でもあります。
完成したエンジンを搭載!
美しくパウダーコートされたフレームに傷をつけない様、慎重に搭載します。
一方で中村は、これまたお馴染み トロコイドオイルポンプを組んでました。
このトロコイドポンプ・・・
最近では数を正確に把握できてませんが、残っているトロコイドローターの
数を見る限り、この数年間で間違いなく700個以上は組み立てしてます。
よもやここまで需要があるとは当初予想していなかっただけに、自分が一番
ビックリしてますね。
オイルパンから覗いている、トロコイドオイルポンプのアダプターノズル。
そうです、これはトロコイドポンプを更に効果的にするアップデート仕様、
深底オイルパンとのコンビネーションKITになります (^^)/
数年前、YRPレーシングの故山幡さんのご家族からトロコイドオイルポンプの
生産パテント許可頂いた際に、サンクチュアリー独自の機構として深底機能を
追加できる設計に予めしておいたんです。
当時はZレーサー3号機 ゼッケン39最後の挑戦の只中で、ハイパワー化した
空冷エンジンの油温を少しでも下げる事、オイルクーラーコアの冷却機能性を
少しでも効率向上する事ばかり考えてましたね・・・
レースで揉まれて市販化される。
カスタムチューニング業界の正統的パーツ開発であり、リリースだと思います。
ここまで来ると、どんどんバイクらしくなって来ますな (^^ゞ
大技系の作業は一通り終わりましたが 意外に時間かかるのが細部の仕上げ。
全ての電気系統や保安部品の取り付けなど、エンジンを組むのと変わらない
集中力、そして時間を必要とするんです。
やがて・・・
M・Hさんからリクエスト頂いた仕様の外装ペイントが仕上がって来ました!
もしかして、完成?って
思われた方もいるかも知れませんが、それがですね・・・
キャブが全然、入荷して来ないんですわ~・・・ (^_^;)
M・Hさ~ん!
マジメに、もう「キャブだけ待ち」ですからね~!
= お知らせ =
私中村は6月23日(月)~7月2日(水)まで、イタリアミラノへの
出張のため10日間不在となります。
出張期間中は会社からメール転送されて来ますので、それを見て返信を
してますが、時差がある上に業務の合間にメールを返しておりますので、
いつもより返信にお時間が掛かるかと思います。
ご不便をお掛け致しますが、よろしくお願い致します。
株式会社 ノーブレスト サンクチュアリー本店 代表 中村博行