こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
「こんばんは」なのか「こんにちは」なのか、もはや時差で計算するのも面倒で
通例に則って当たり障りなく「こんばんは」で始めております・・・
(その5)です。
ミラノは翌日も快晴。
日本よりジメッとしてませんが気温は35度と高く、しかもミラノは都市圏なので
ヒートアイランド現象的な要素がある、そんな予感がしました。
これ、皮肉にもあたってた感じなんですけどね・・・ (;^_^A
今回はOZMBにとってもノーブレストにとっても、非常に重要なミーティングと
いう事で、翌日もOZMB社を訪れています。
ご紹介が遅れましたが、OZMBには新たなメンバーが加わっていたんです。
向かって左フェリーチェの横にいるのがロレンツォ君で、自分の右側がダビデ君。
二人共 この先のOZMBを支える新鋭スタッフであり、これまで先進して来た
精鋭4名達の志を受け継いで貰いたいと心から思いましたね。
話題は再び8本スポーク選手権用ホイールのアルミ版、アフターマーケット市場向け
製品がテーマになりました。
日本の輸入元である我々ノーブレストからだけでなく、USAやアジア圏など
各国のエージェント達からもアルミ8本スポークホイールの製品化は要望が
来ていた様で、どうやら準備は進んでいた様なのですが、OZの様に本格的な
ホイールメーカーによる市販製品化と言うのは、実は容易い事では無いらしい。
Moto₋GPやWSBKなどトップレーシングチームにおいては、メカニックが
ホイール自体の点検や管理を怠る事無く管理しているが、ストリート市場向けの
市販品となると、レースでの動性能だけでなくライフも考慮しなければならない。
レースの現場では、使用限度期間を越えても使い続ける様なコスト意識はないが
ストリートでは そうは行かない・・・
半永久的な強度と耐性が問われる。
彼らもそれは重々承知をしており、だからこそ ストリート製品はそれに従った
設計にしなければならないのだと、強く言い切っていました。
だからと言って無難に、過剰強度な、とてもじゃないですが軽量とは呼べない
ホイールなんて造るつもりは微塵もなく・・・
と、言う訳で
急遽、モデリング担当のフェリーチェが呼ばれました。
既にマグネシウムで選手権ホイールは実戦投入済みであるが、材質をアルミに
変えてのアフターマーケット製品となると根本的に設計を変えざる得ない・・・
フェリーチェはGASS RS-Aの6本スポークから8本スポークになる事での
重量増を抑えたい、むしろ8本でも1gでもいいから軽くしたいと考えており
どの部位を薄肉化すれば安全性を損なう事無く軽合金ホイールとして軽量化を
実現できるのか、既に構想はできていた様でしたが・・・
問題は3Dモデリングを、満足ができる、自信が持てる設計で完成させる時間。
この秋に控えている大手海外バイクメーカーからのプロジェクトを熟した後に
着手するので、そことの時間勝負だと語っていました・・・
普段であれば陽気で明るいフェリーチェが、珍しく真剣な眼差しで語っていた
その姿から設計が如何に簡単な事ではなく重要な事なのか・・・
真のメーカーたる技術者の顔を見て、自分も一層想いが強くなりました。
いずれにしても、自分に出来る事がある段階ではありません。
ここは出しゃばる事なく、車輪専門で世界に名を馳せた彼らに託し 任せるべきと
そう判断しました。
願わくば、2026年に日本市場でデビューされる事を祈るばかりです。
と、OZMB社で緊張していたミーティングを続けていた時、ふと背中に悪寒が
走り(なんでこんなにゾクゾク寒気がするんだ?)と不安に持って、帰りがけ
薬局に立ち寄りました。
なんと! 37度8分 ((((;゚Д゚)))) サムッ
海外に来てのこれ、ヤバイすよね!
絶対やばいパターンだよねと・・・
一緒に買って来た解熱剤を飲むも、具合が悪いのなんの・・・ ( ̄▽ ̄;)
食欲ないし、たばこもまずいし、気のせいか おしっこの出も悪い?(苦笑)
この日は結局、夜の20時に就寝し 朝の9時まで12時間も寝続けました。
翌日・・・
昨晩よりは良くなった気がして、予定していたC社を訪問しました。
具合は、う~ん・・・
なんとなく、辛いんだよな~ (;^ ^A
それでも、このC社には自分に元気を取り戻してくれるだけの材料がありました。
(その6)に続く