こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
コロナが治って出社できたのは良いのですが、案の条 えらい忙しさ・・・
開き直って片っ端から遅れを取り戻そうと、奮闘しております ( ̄▽ ̄;)
以前より製作を進めているRCMに加え、今年になってからオーダーを頂いた
新規のRCMも相当多くの台数があって、納車しても納車しても変わる事なく
RCMの製作台数が常に30台前後と減って行かない、サンクチュアリー本店。
実際かなりのピッチで完成させ納車してるんですが、その分 新規のオーダーが
増えると言う現象が切れる事なく続いている現実です。
本来なら、そんな新規RCMの製作進捗をご紹介せねばならない所なんですが
今回は記念デモ車両 RCM-689 Z1-Rを、先にご紹介させて頂きます。
今月後半に、このRCM-689のYoutube動画 「前編」を公開予定で、それと
被ってる内容ですが、ブログならではの解説で 画像多めにてご紹介します。

先月27日発売された月刊ヘリテイジ&レジェンズ誌は「空冷Z特集」でした。
その連載コラムでも触れてますが、RCMがスタートして四半世紀が経過・・・
すなわちRCMは、生誕25周年を迎えた訳なんです。

全ての起点・原点となった、1999年仕様での我が愛機 RCM-001。
こうして改めて見ると、ディメンションがダメ、オイルラインも意味ないし
とにかく ありとあらゆる所がダメで、なっとらんです (;^_^A
だからこそ、今現在の知見や技術とセンスでRCM-001を造ったのなら
こうだ!と言う、そんなメモリアル車両を造ろうと相成った訳でした。

ベース車はもちろん、RCM A16Rとなる前の カワサキZ1-R。
今現在 投入できる全てを注ぐとは言え、RCM生誕25周年記念モデルとして
RCM-001の当時風レプリカ車にするなら、見た目の印象は似せたい・・・
と言う訳で、事前に絵を描いてみました。
これは、完成したRCMの全体像をイメージしたい時によくやってるんですが
先に絵を見れる事で姿形や色など、より鮮明にビジョンが浮かぶんです。

自分も来年には還暦を迎えます・・・
「まだまだ」と言う方もいますが、ぶっちゃけ自分はくたびれました ( ̄▽ ̄;)
なので、永井にパートナーメカを務めて貰い、フレーム補強を進めて行きます。

先日開催されたテイストオブツクバでは、レースではなく普通にテントブースを
出展したサンクチュアリー本店。
そこで、沢山の同業者さん達から最も注目を浴びていたと聞いております、この
リアサスレイダウン専用治具。
確かに、一般工具としては存在しない かなり特殊な専用工具ですから、気になる
方々は多かったのでしょうね。

その加工の精度は、2000年代前半から使用して来たものとは別格・・・
旧型のレイダウン治具を日々使いながら(ここがこうなっていたらなぁ)とか
(ここがこんな形状だったら)あるいは(ここにもう少し隙間があったら)など
使用者ならではの要求が溜まりに溜まって現在に至ったレイダウン治具です。
加工精度は旧式と比べ物にならず、1999年仕様のRCM-001のフレーム
リアサスレイダウンよりも遥かに正確な精度で加工が出来ました。

レイダウン加工されたリアサスマウントの右側に溶接されたネジ穴付きのボスは
最後にパイプワークでV字型のサイレンサーステーをワンオフした時に使用する
取り付け部・・・
Youtube動画「後編」では、実際に飴細工の様なパイプワークをお見せしたいと
思っています。

新カタログ TheBIBLE-11でのデビュー以来、最も反響大きいと思える
アイテムの一つ、アッパーカウルフレームマウントブラケットKIT!
そのKITに含まれているフレーム側にスチール製マウントを溶接しました。
これもレイダウン治具同様、量産化して大いに助かっているアイテムの一つです。

Z1-R特有の、シートの爪が収納されるシートレール上の左右ブラケットを
削除し、新たに左右を繋ぐ形での角パイプをバイパスさせます。

パウダーコート後にナッターを打ち込める穴が開けられたパイパス角パイプ。
1999年仕様のRCM-001で始めて板金製作したアルミシートベースを
このRCM-689でも同じようなシートを再現する為の造り込みです。
そのアルミワンオフシートベースが如何に良いものか お見せますので、先々
楽しみにして頂ければと思います (^_-)-☆

最近 出動頻度が高い3Dプリンターは、ショールームと工場との境目あたり
メカ達が使うデスク上に設置してあります。

ワイヤーの様な樹脂がケージの中でどんどん積層されて部品らしくなって行く。
樹脂自体は必要な量だけを使って、ハニカムの様な構造で強度も確保している。
必要最低限、経済的なコースでプログラムされた部品を立体化して行ってます。

およそ30分ほどで出来上がったのは、イグニッションスイッチのブラケット。
このあとフレームに最後の溶接加工を施すのですが、ジュラルミン削り出しの
本製品完成を待っておられず、3Dプリンターで同等品を造っちゃったんです。

ここでも新カタログ TheBIBLE-11で鮮烈デビューを果たした新製品
OHLINSステダンExMパッケージのクランプ式ブラケットを取り付け
溶接する部材の寸法を測定して造り出します。

造って溶接している部材は、ステアリングロックのフレーム側ブラケット。
そうです、横からシリンダーを挿入するZ1-Rのノーマルハンドルロック
ではなく、現行バイクの様なステアリングロック式にする為だったんです。

で、ここで先ほど3Dプリンターで造ったブラケットをトップブリッジ側に
取り付けしまして・・・

ステアリングを切り、ステアリングロックが上手い具合に掛かっているかを
確認しました。

Z1000R2以降に見られる、ステアリングロック機構を備えた集中式の
イグニッションスイッチ。
これは1999年当時のRCM-001では思いつかなかったカスタムでした。
見た目の派手さや色使い等は ”如何にもカスタム” と主張するかも知れません。
でも、地味ですが こういう部分に拘るカスタムこそRCMだと思ってますし
四半世紀の時の経過により進化した発想でもあるから、こういう部分が如何に
本来のカスタム道であるかを、その価値観に気づいて欲しいなと思いました。

フレーム完成。
このあとパウダーコーティング工程へと進みます。
完成目標時期はズバリ! 2月中旬!
間に合うのか・・・
いや~ さすがに今回ばかりは、本気で不安すね・・・ (^_^;)
より詳しくは、Youtube動画「前編」を今月後半に公開する予定ですので
是非、そちらをご覧頂ければと思います。
= お知らせ =
今週末の16日(日曜)は、いよいよROCトミンモーターランド走行会!
当日はサンクチュアリーのメカ達全員と、内燃機加工部門ディンクスからも
数名イベントに駆け付けます!
どうやら雨の心配もなさそうで、世話役達はバーベキューの段取りを始めて
おりました (^^)/
まだ、参加可能な人数ですので、当日いきなり来て頂いても大丈夫です!
AM9時~9時30分に現地集合 → 9時30分から参加者ブリーフィング。
12地~バーベキューをやりまして、その後も走りたい時だけ自由に走って
15時終了 → 現地解散となります。
富樫カメラマンによる撮影あり!月刊ヘリテイジ&レジェンズ12月発売号
中村の連載コラムページで紹介されるのと、ヒデオのYoutube動画アップ!
終わった後も盛りだくさんなので、沢山のRCM達! 集結の時ですよ~っ!





