こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
バイクカスタム雑誌、月刊ヘリテイジ&レジェンズ・・・
このヘリテイジ&レジェンズ誌は、今や自分達カスタムバイク業界にとって 唯一
残っている雑誌? とも捉えられる存在でしょう。
次々色んなバイク雑誌が廃刊に追い込まれる中、今も何とか存続している雑誌で
大変貴重なものだと感じます。
WebサイトやYouTubeが主流になったとは言っても バイク業界を支えているのは
高齢層のユーザーが大半ですから、未だに【紙好き】な方は沢山いると聞きます。
実は自分も、紙 大好き人間なんすよね~・・・ (^_^;)
そんな月刊ヘリテイジ&レジェンズ・・・
つい先日の27日に 全国書店に並んだヘリテイジ&レジェンズ誌は、今月なんと
「空冷Z特集!」
誌面には、あるRCM車両がインプレ特集されておりまして。
これより画像多めにて、ご紹介したいと思います。
遡る事、今年の6月・・・
今年の夏にドイツに輸出されたRCMー554。
海外から送られて来た、現地で登録されているフレームをベースに製作された
車両だったため 日本で登録が出来ず、ショートコース貸し切りでテスト走行を
行うためにトミンモーターランドへと行った、その日・・・
実はもう1台、テスト走行を行ったRCMがありまして・・・
サンクチュアリー本店レーシングチームによる 空冷Zでのレース活動に終止符を
打つべく、ラストアンカーとして生誕した サンクチュアリーのZレーサーⅢ。
その通称名 ”3号機” と同じ オリジナル鋼管フレームに、空冷KZ1000の
エンジンを搭載した30台完全限定生産市販車の内の1台・・・
その名もRCM USA A16R-004を コーステスト走行させるべく、持って
来ていたんです。
実はこのマシン、A16(エーイチロクと読みます)とは どんなバイクなのかを
実感して貰うために「お客さん達への試乗車にしよう!」と言う事になりまして
セパレートハンドルからアップハンドルへと変更・・・
エンジンも今一つパンチに欠けていたので 誠太郎自ら組み直して再生し、更には
フューエルインジェクションの燃調マップを詰め、試乗をご希望される皆さんに
楽しんで貰える様にとリメイクを行ったんです。
で、 その結果どんなフィーリングになったのか
あるいは、もう少しセットアップが必要なのかを検証するため、ストリートでは
さすがに出来ないとの判断からショートコースに持ち込んだ次第でした。
ライダーはいつもの如く、大変付き合い良くレース経験もあるRCMオーナーズ
クラブ ”ROC” の関東ブロックリーダー、田中吾希人が務める事に!
吾希人本人は既に554のテスト走行で温まっておりますが、A16R-004の
タイヤ温度は上がっておりませんので、スローインスタート・・・
3周ほど回ると、徐々に速度を上げてバンク角も深くなって行きます。
もうこの時点で、見ていて軽快な走り・・・
ハンドリングが根本的に違っているのだと感じながら 走っているのがわかります。
エキゾース音が 快調なサウンドになって来ました ♪
ショートコースとは言え、大きめなワインディングロードの様なシチュエーション
ですから、むしろストリートマシンのテストに適した環境だと言えるでしょう (^^)
これまでも ここ、トミンモーターランドでRCMのテストランは何度も行って
来ましたが、今回はいつもより 乗れているのが見て取れます。
ステアリングヘッドパイプの位置をより車体側に、下にと変更されたイチロクの
1R9Sフレームは、単なるシャシーディメンション性能だけではありません。
ステムシャフトの大径化と 大容量サイズのステムベアリングに、ローダウンされ
これまた大径化されたスイングアームピボットなど、各部の容量や剛性が大きく
革新されており、17インチホイールにマッチングした 現代的なジオメトリで
車体構成されているので、速度域が公道での実用域レベルでも誰でも体感できる
それほど違うハンドリングのシャシーに変貌している・・・
これは乗れば誰でもわかるほどの違いですので、それ故に 試乗車を用意しようと
至った訳でした。
「あたり前だけど よく曲がるわ!(笑) 普通のカスタムZとは まるで違うね!」
これが吾希人の第一声でした。
それでもフューエルインジェクションのマップには、一部修正を加えた方がいいと
言う事になり・・・
早速ノートパソコンを出して制御系に接続・・・
燃調と点火時期を微調整して、ふたたびコースイン。
こうしてピットインとコースインとを何回か繰り返し、マシンの完成度は徐々に
充実したものへと熟成して行きます。
これを見ていた、この日同行していたWEB担当のヒデオが、見ているだけでは
もの足りなくなったらしく・・・
走る 走る・・・ (;^ ^A
そもそもアマチュアレースにエントリーしてる ヒデオですが、この日の後半は
「何をしに来た?」 かの如き、走り・・・(苦笑)
お天道様まで 出てきましたわ ( ̄▽ ̄;)
動画撮影そっちのけで、かなり気に入ったらしく しばらく走っておりましたが
ようやくピットイン。
印象に残ったのは、楽しそうだった事かな・・・ ( 一 一)
4気筒エンジンに乗った事自体 久しぶりだったんだろうけど、相当興奮してまして
誠太郎にその感想を熱く語っておりました。
中村自身もそうでしたが、ずっとカスタムZに乗って来て それがかなり良い出来の
マシンであったとしても、このA16は それらを根本的にひっくり返してしまう程
全く違う種の インパクトあるフィーリングを体感するんですよねぇ・・・
(その2)に続く