こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
今回は前置き抜き、いきなり本題から入ります。
群馬県在住 K・Sさんから製作依頼を頂きました、このマシン・・・
いつもより少し画像多めにて、ご紹介しましょう。

RCM-696 Z1-Rです。

先ず特筆すべきは、アッパーカウルのフレームマウントブラケットKIT。
ジュラルミン総削り出しパーツの編成により、カウルの位置を前後・上下に
アジャスト可能で、それはカウル本体の上下左右における角度まで調整可能。
更にはカウルとヘッドライトとのクリアランスも調整ができ、かつライトの
光軸調整ステーやフロントウインカーブラケットまで装備されていると言う
完成度の高いオールインワンのブラケットアッセンブリになっています。

どうです? カウルが思ったほど前に出っ張ってないですよね。
これでもアッパーカウルがフレームマウント化されており、ステアリングも
ちゃんと左右 普通に切れ角あるんです。
当初、頭の中で描いた通りのイメージに完成しました。

ステアリングを切っても、アッパーカウルは前を向いたままの姿。
カウルの位置が前に出すぎると、まるでカメが首を伸ばした様な姿に見える為
とにかく極力、カウルを前に出さない様にする事。
同時に、カウルの位置もミリ単位、角度も1度単位で「完璧!」と感じられる
状態に後から調整できる事。
セッティングできるカウルステーとして、カタログ TheBIBLE-11より
ラインナップ化されました。

このカウルステー、唯一メーターだけはノーマルが取り付けできません・・・
ノーマルメーターはゴツくて重く、インパネも含め広い空間面積が必要なので
フレームマウント式アッパーカウルには向かないと言えるでしょう。
このRCM-696では、おなじみ カーボン&アルミのハイブリッドパネルを
ワンオフしてSTACKメーターを3連装備させました。

エンジンは、DiNxオリジナルのZ用パーツを積極的に採用したコースで
内燃機加工も全てディンクスで施しました。
ディンクスは、サンクチュアリーのエンジン作業室 20度と同じ定温環境で
加工しており、同じ環境管理の元、金属膨張率まで考慮した精密な精度での
オーバーホールを実現しています。

そんなエンジンのスペックはと言うと、ビッグボア化を筆頭に高品質基準に
適合したボロン鋳鉄材からの製作スリーブで入れ替えし、同時にシリンダー
ブロック上下&ケースデッキの面研を施して上昇する内圧からのオイル漏れ
対策を行いました。
吸排気の充填効率向上を目的に5.5mmステム径のDiNxビッグバルブと
ヨシムラST2ハイカムシャフトを用いてブラッシュアップ。
発熱対策としてサンクチュアリーメカブランド製トロコイドオイルポンプの
採用も忘れてはおりません。

前後輪17インチホイールシャシーは オーナーさんが最初から求めていた仕様。
世界選手権アイテム、O・ZレーシングホイールにOHLINSサスペンション
そしてBremboブレーキシステムに日本が誇るサンスターディスクローター。
RCMに相応しい、最高峰ブランドメーカー品のみで固めています (^_-)-☆

フラットなドライブスプロケットの裏に赤アルマイトパーツが見えますよね。
そう、オフセットスプロケではなく フラットなスプロケでチェーンラインが
車体のセンターから110mmの位置に来る、New6速クロスミッション
EVOシステムを採用しています。
リアのピレリ190ディアブロスーパコルサが以前のMoto-GPマシン的
16.5インチホイール風にブコツで、実にカッコいいっ! (^^)/

フューエルタンクは新品で、ノーブレストがリリースしている1型のリプロ品。
縁あってTOYOさんから供給して頂いているものを弊社で取り扱いしてます。
初期入荷ロットは ほぼ完売してますが、近く次回ロットが入荷する予定です。

シングルシートは、1990年代のTOF、そして現在のTOTに至るまで
数多の空冷Zのレーサー達に愛用され続けて来た 伝統のTOMO-FRP製!
でも、従来のTOMO-FRP製とは似ていて異なるもの・・・
実はRCMコンセプト仕様として、着座部分の前後スペースが従来品よりも
40mmほど広くしてあるRCMスペシャルなんです (^^)v

テールカウルとランプの位置は、リアタイヤよりも出っ張っていないのが良し。
リアタイヤの先端よりも短いテールの位置がバランス良い車体だと思ってます。
そして中村の拘り・・・
「テールランプはテールカウルの中に完全に隠れてはいけない」と、これまで
35年間、Z1-Rに対して ず~~~~~っと、そう思い続けて来ました。
あくまでも個人的な好みですが、それは 今も変わる事がありません <(_ _)>

RCMを造り続ける事がきっかけで、様々なNewパーツ達が生まれて来ます。
それは、能率が良いからこそなのですが、同時に定量化される事でワンオフ品
よりも高品質化できる事が往々にしてあります。
コストは同じなのに、品質が向上する。
これにより、そのRCM自体も仕上がり良くなるんですから、正に一石二鳥!
王手飛車取り!
いや、これは違うか・・・ ( ̄▽ ̄;)

良いマシンは 良きパーツ開発ありき・・・
良きパーツ開発は 良いマシン造りありき・・・
こんな事を30年間やり続け、気づけばRCMは700番台が埋まる目前です。
K・Sさ~ん!
今月の月刊ヘリテイジ&レジェンズ誌 Z特集号も、ぜひ見て下さいね~! (^^)/
= 11月イベントのお知らせ =
【その1】
11月1日~2日 筑波サーキットで開催されるTOTにブース出展します!
言っておきますが、レースエントリーじゃないですよ・・・
ブース出展だけですからね (;^ ^A
【その2】
11月16日 茨城県トミンモーターランドで開催あれるRCMオーナーズ
ROCの祭典 走行会への問い合わせが、ここに来て増えて来ました!
まだ参加枠ありますので、よくわからないけど参加したいなと言う方達は
遠慮なく中村まで問い合わせ下さいね!





