11月7日はテイスト・オブ・ツクバ。 相変わらずレベルの高いレース展開をしてる様ですね。
以前のウチなら今頃はもうドタバタ!でした。ついこの前の事なのに、何だか懐かしいです。
レース活動撤退から2年あまり…Z-レーサー2号機は店の隅っこで、出番なく佇んでいます。
今だによく言われるのが「次のレース応援行きますね!」とか、「何で走ってないんですか?」
と言った言葉。…とってもありがたいんですが、ウチはもうレースから撤退しているのです。
正確には、”威信とプライド賭ける様なレース”から撤退した。と言うのが正しいでしょうか…
アマチュアレースとして楽しむスタンスで、T・O・F時代から参加し続けて来たのですが
いつの間にか目を吊り上げて、全力で記録に挑む様なレースに、はまり切っていました。
空冷Zで筑波1分切りに挑戦する事は、マジメにシンドイ!事です。ハンパじゃありません!
ライバル達も強力でした。我こそは空冷Zチューナー№1!と言わんばかりの強者達でした。
ライダーの上田さんにも相当ハードな要求をしてしまい、さぞかし迷惑かけた事でしょう。
でもそれ位大変なクラスで、ホントの本気で挑まんと結果が出ないレースだったんです。
今だから言えますが、レースにドップリのめり込む程、本来の通常業務に支障が出ました。
お客さん達から預かって作業しているカスタムや修理、全国からのRCMのオーダー等の
納期が犠牲になり始めたのです。 正直、「こりゃ~マズイ!」と思いました。
「2007年の決勝は未だ忘れられません!」なんて言ってくれる人なんかも、結構多くいて
すんごく嬉しいんですけど、も~さんざんぱら悩んだあげく、レースから撤退したのです。
ウチがレース撤退した事を知らなかった人も多かったみたいで、当日、筑波サーキットから
「今回は出ないんですか?」なんて電話くれた人もいました。そんな声を聞くととても残念です。
撤退はホントに迷いましたヨ。何故ならレースを通じて得られる物が沢山あったからです。
カスタム・チューニングを仕事とする上で、レース活動から得られる膨大な量のデーターや
技術の投入は、日々の作業の中ですごく役立つ事が多く、スキルアップに直結したからです。
だから私は「レースで活躍しているショップこそは、真に技術に優れている」と持論してます。
全日本選手権はもちろん、T・O・Tの様なサンデーレースでも、必ずその傾向はあります。
レースからフィードバックされる技術は、カスタムショップにとって、必要不可欠な物であり、
それはRCM等のコンプリートマシン製作や、マシンのセットアップ等にしっかりと現れます。
そんな訳で今度のT・O・Tも、残念ながらウチは出ません。ですがもう少し気軽に楽しむクラス
S・MON-Evoの様なクラスでは無い、”参加型のレース”はお客さん達と続けて行きます。
Zレーサー2号機は未だ健在です。こいつのフレームはまだまだ進化の余地あり!ですから
もしかしたらいつの日か、威信とプライドを賭けて戦う、かつてのレースを再び再開するかも?
そんな気持ちは正直あります。それが近い将来である事に、私自身も期待したいですね。
再び 空冷4発・最速を賭けて!