「ぼちぼち”Z系180リアタイヤ・その3”やんないとなぁ~」と、思っていた所に、丁度都合よく
似たような特集の月刊ロードライダー誌が出たので、便乗して”その3”でございます!
これまでの復習をいたします。 Z系、またはJ系に180リアタイヤを入れる祭のポイントは、
①15mmオフセットスプロケではタイヤとギリギリすぎ!最低でも17mmオフセットが必要。
②15mmオフセットスプロケで180タイヤとチエーンの間に、適正なすき間がある車両は、
リアホイールのセンターアライメントが、右にずれている可能性”大!”であると言う事。
③17mm以上のオフセットスプロケを使うのであれば、フレームピボット左内側に、チェーンの
通過軌道を設ける為の、「インライン処理」が必要である!と言う事。
と、まぁこんな感じのトコまでで、ウチの藤本のおかげで、変な展開になってしまってました。
結論から言うと、Z系またはJ系に180タイヤを入れるには、まず最初にエンジンを下ろして
フレーム加工「インライン処理」を施さなければ、適正なチェーンラインを出せない!と言う事。
この「インライン処理」がされていないZで、180タイヤ化されている場合、かなり高い確率で
リアホイールのセンターが狂っている可能性”大”!です。これはJ系やカタナも同様です。
じゃあワイドホイール化時に、どうやってリアのアライメントやチェーンラインを調べてるのか?
ウチではこんな測定用具を使ってます。手前にある紙には、各部の採寸数値を記録します。
基準になるのはノーマルホイールで、交換するホイールとの数値を比較し、加工を施します。
ノーマルホイールのリム幅を計り、2で割ればホイールセンターからリムまでの距離がでます。
左右ホイールカラー端面からリムまでの距離を測れば、ホイール左右ハイトが算出できます。
大抵の場合、ホイール左右ハイトは同数値な車両が多く、Z系も左右が同じハイトです。
左カラー端面からスプロケ・ハブ面の距離を計り、計算で差し引けば、チェーンラインもでます。
Z系ノーマルの、ホイールセンターからスプロケ・ハブ面までの数値は、”85mm”。
対して5.50リム系ホイールは、ここが”105~110mm”設定になっている物が多いです。
その位の数値に設定しないと、180タイヤとチェーンが干渉する為、必然的な数値なのです。
ちなみにおなじみのXJR1200ホイールは、このチェーンライン値が”108mm”です。
2台のチェーンライン差は、108mm-85mm=23mm。と、なる訳で、ここでもうピン!と
来た人は居るかと思いますが、XJRホイールの場合、23mmオフセットスプロケを使えば
チェーンラインに関してのみ、加工なし!で整列しちゃうと言うわけです。
純正のスプロケ・ハブは、元々それほど過剰強度な設計に、なっている訳ではないので
ハブ面を削る事なくチェーンラインがでて、かつ、タイヤとのすき間も確保できる訳ですから
こんなに良い条件はありません!もっとも「インライン処理」は絶対必要ですけど…。
何気なく装着されているZ系のワイドホイール仕様車ですが、裏方ではえらくシンドイ作業を
きちんとやっている訳なんです!どうせカスタムするなら正しくセットアップしたいですからね!
ところで話しはロードライダー誌に戻りますが、今月の30日(土)に神奈川県の相模湖で
読者ミーティングが開催されます。SANCTUARYも当日ブース出展をしていますので、
30日は臨時休業となります。 31日(日)は通常営業してますので、よろしくお願いします。
180タイヤ・・その4あるかも? ほんとバイクって、1つ改るといろんな関連作業がでます・・・