いよいよ最終段階に入ったS・Kさんの,RCM-157・スポーツパッケージTYPE-R。
ずいぶん前にアッパーカウル内に、「ある電装部品を収納する」と言うお話しを致しましたが、
実はH・I・Dを取り付けます。 今回はその辺りの作業工程をご紹介しておきましょう。
まず、おもむろに純正のアンダーカウルブラケットの中古を用意します。(予算低減の為です)
くっ付いてる小ブラケット類(M6のネジ穴があるステー部)を、根元から切断し取り外します。
ステー自体に”かえし”が設けられている為、ねじれに強い構造となっており、便利です!
一から造る事もあるのですが、あまりこだわらなくてイイ所であれば、こんな風に純正部品の
一部分を切り取り、流用する事でローコスト化が出来ます。(機能的にも問題ないですしね・・)
先ほど切り取ったステー類の寸法を摺り合せし、アッパーカウルブラケットに溶接します。
KITに付属されていた電装プレートは、残念ながら使わない為、溶接固定用の冶具にします。
写真がわかりづらいかもしれませんが、のべ4箇所ステーが固定されました。塗装して完成。
材料代は、ほぼ¥0円で加工代のみ!(コストパフォーマンスに優れてます・・・(笑)。)
こちらは新規にアルミでワンオフした電装プレート。もちろんアルマイト処理工程に出します。
先に出していたホイールカラー共々、アルマイトから上がって来ました。アルミのパーツは
そのままだと”アッ!と言う間”に腐食しますので、ウチでは必ずマメに表面処理を施します。
先ほど溶接したステー部を利用して、プレートを取り付けます。後付けする社外の電装部品は
以外にナーバスな物なので、プレート自体をラバーマウント構造にしてあります。
これでようやく全ての外装部品を取り付けられると思ったら、小トラブルが発生しました。
フューエルコックのフィルターが外れていました・・・。このフィルターはコックに軽圧入されてる
だけの構造で、経年劣化により緩くなって抜けてしまったのです。このフィルターが抜けると、
タンク内の極小なゴミが直接キャブレターに落ちる為、オーバーフローを起こし易くなります。
何度キャブを掃除してもオーバーフローが直らない、旧いカワサキ車などは要チェックですね
ホントは交換予定ではなかったのですが、急遽ピンゲルコックに変更する事にしました。
パッキンに、耐ガソリン用の液ガスを薄塗りして取り付けます。(こうしないと漏れる時がある。)
キャブレターがF-CRになっており、負圧式ではないので、逆に言えば結果的に良い点もあり、
これで燃料の切り替え機能(ON・OFF・RES)も使える様になりました。(良かった!)
ナイトロレーシングの”ワイド・ラジエータ”と、”ハイマウント・オイルクーラー”を取り付ける為、
左側クーリングパイプも交換します。下が最初についていた、アイシングライン付きのパイプ。
上が新たに取り寄せた前期型のパイプ。(カワサキ純正部品32033-1207です。)
冷却系パーツが付きました。左側クーリングパイプも干渉なくバッチリです。(イイ感じです・・)
このナイトロのワイド・ラジエータは、非常によく出来ていて、未だに人気のあるパーツです。
よく見られる、張り出しぎみの大型ラジエータと比べ、エキパイにギリギリまで寄せてある為
ルックス面で選ぶ方も多い様です(出っ張りぎみのラジエータって、カッコ悪いですよね・・・。)
RCM-157・TYPE-Rも、次回あたりでどうやら完成しそうです。 S・Kさんっ、お楽しみに!