J・IさんのZ1000Rを、17インチホイールシャシーで、最高の一台に仕上げる!この企画。
前回でフレームの補強は終わった為、今回はチェーンラインの通過軌道を加工します。
このところ順調?なフレーマー藤本が、ピボット周辺の左内側を加工し始めました・・・。
Z系同様 J/R系も、リアタイヤを180サイズにする場合は、チェーンラインを17ミリ以上
オフセットさせなければ、タイヤ左サイドとチェーンが、まず間違いなく干渉してしまいます・・。
ところが17ミリ以上オフセットさせると、今度はフレーム内側とチェーンがモロに干渉し出す為
ご覧の様な、チェーン通過軌道をつくる為の加工、”インライン処理”が絶対に必要なのです。
削り取った部分に、はめ込み溶接する為のアングル材を、プレスで曲げ加工して造ります。
隙間なく精度の高い部材を造るのがコツ。隙間が多いと溶接後にひずみ起こしますよ・・・。
520チェーンを使えば、かなりギリギリですが、かろうじてフレーム無加工でも行けます・・が、
以前、530では大丈夫だったのに、520に変えたら、走行中にチェーンが破断した!と言う
事例がありました・・・。走り去った後、道路上にチェーンが真っ直ぐ残ってたそうです(笑!)
そんな訳でウチでは加工がいくら大変でも、絶対に520チェーンで17インチ化をしません!
ストリートでは耐久性に間違いのない、530シール入りチェーンを、必ず使うのがポリシーです
一番重労働なインライン処理が終わったので、ステップのマウントを新たに造り替えます。
純正の合わせプレス型マウントを廃止し、ナイトロのカタナ用ステップマウントボスに替えます
ハンドルロック用のブラケットも新たに製作し溶接します。(ロックできないと、イヤですよね・・)
RCM-155は、アッパーカウルをフレームマウント式にします。これはその為のブラケット。
このブラケットをステアリングヘッドパイプに溶接します。
出来ました。ここにアッパーカウルステーを取り付け、フレームマウント式にすると言う訳です
前回S・HさんのZ1-Rの時にもお話しましたが、ライトやメーター回りと言ったパーツ類が
重いとハンドリング性能に悪影響がでます。メーター等を軽量化するだけでも効果的ですが
更なる軽快性を求めるなら、ステムマウント式を廃止し、フレームマウント式にするのが一番
これでフレームの加工は全て終了・・。 この後はダイヤモンド・コートで塗装処理されます。
「う~ん、イイですねぇ~・・」フレーム見て唸るのも変ですが、なかなか迫力あるフレームです
17インチホイール化するにあたって、絶対に必要となる加工を、予め全て施してあります。
作業自体はヒジョーに大変ですが、せっかくの愛車なんですから、何度もやり直す事のない様
最初から完成度の高いフレームにしておいた方が、後々「よかった~!」と、思えるもんです。
Z1000J/R系で、リアタイヤが180化され、530シール入りチェーンを使っているけど
フレーム内側の処理が施されてない。「でもチェーンとタイヤとフレーム別にあたってないよ。」
と言った車両は、リアタイヤが車体センターから右にずれてる可能性・大!ですよ・・・。