だいぶご無沙汰をしてしまいました。言い訳としてはとにかく毎日忙しくて…
ウチの店長、星はかかさず更新していますが、たいしたモンです?・・・執念を感じさせます。
さて前回、中途半端にしっぱなしの「Z系に180リアタイヤを入れるには」の続きです。
Z系に180以上のリアタイヤを入れるにはフレームに専用の加工が絶対必要になります。
オフセットされたチェーンの通過軌道を確保する為の「インライン処理」と呼ばれる加工です。
この「インライン処理」。ウチのメカ達はみな器用に、この加工を日々こなしております。
この10年間で何本のフレームをやったか?日本全国からフレームだけ送ってくる方も多く
RCMの分も含めて年間30本以上は作業してますから、10年でおおよそ300台分!
ん~すごい数です・・・いや、多分もっとやってる!・・年間100近くやった年もありましたから。
そんな訳でこの「インライン処理」を藤本メカに実演してもらいましょう。
左手の鉄ノコの意味が全くわかりませんが・・・。
藤本メカはまだ入社して2年たらずのキャリアなのですが、入社直後から「お前はフレーム
を徹底的にヤレ!フレームばっかりやってフレーム人間になるんだー!」と、無茶ブリを
し続けて来たらホントにフレーム加工がうまくなっちゃった・・・(汗) と言う男です。
なかなか上手です。作業速度も早いし、もうフレーマーの称号を与えても良いでしょう。
フレーム左ピボット内側を削り、曲げ加工したアングル材をはめ込みます。ピッタリ寸法で
造る事が重要なポイント!やり直しのきかない所です。
どーです?精度バッチリでしょ!この後、専用の治具をセットし溶接します。
丁寧に溶接します。部材の精度はもちろん、冶具固定しているので変形は全くありません。
こんな感じで、最後にガセットのモナカ合わせ補強も追加し、完成です。
ところでこの「インライン処理」、ウチのお客さん達や仲の良い業社さん達から
「なんかごく少数、批判してる風の人いないっすか?」と情報をいただいた事があります。
私達もこれまで様々な検討をして来ましたが、強度に関しては全く問題ないです。
複雑なアングル材がはめ込まれ立体的に溶接される為、むしろ周辺剛性が上がる位です。
もちろんレースに使用しても大丈夫!寸法精度、強度ともに自信を持ってお勧めできます。
いつの世も他者批判的”風評”をする人っているもんです。私達が気にする前にお客さん達が
気にして応援してくれるのは嬉しいんだけど、当の私達は一行に気にしてないからね…。
ところで藤本メカはというと、フレームの横でちからつきてました。
「藤本ぉ~インライン処理の依頼フレームまた1本来てるぞー」
けっきょく鉄ノコなんて出番ないし・・・
なんか大事な所あまり話せなかったので、その3に続くと思います。