このところ、RCM-155のオーナーになられるJ・Iさんと、連絡を取る機会が増えました・・・。
車両が急ピッチで仕上がりつつある為、パーツの色や作業の仕様など、確認する事が増えた
からです・・・。でもこのRCM-155・Z1000R・・残念ながら、まだすぐ完成ではありません。
この後、RCM専用のワンオフマフラー製作や、外装のペイントと言った作業が予定されており
おそらく完成は、7月後半になるかと思われます。(J・Iさん、納車は梅雨明けですかねっ・・!?)
リア・ホイールの左右カラーを、まだ造っていませんでしたので、ホイールを採寸測定します。
今回採用したホイールは、O・Zレーシングのアルミ鍛造で、前後ともZRX1200用を使用・・。
実はイタリアO・Z社より、ほとんどのオートバイ用ホイールの、正式な図面をいただいており
国産ONロード・スポーツモデルの、ホイール・データーは大半わかるのですが、今回の様な
カスタマイズの場合は、採寸検討が必要です・・。チェーンラインなどは、ZRXの”110㎜”を
「そのまま適応」って、訳に行きません。今回はチェーンライン”103㎜”仕様で行きますから・・
測定後、旋盤でホイール・カラーを削り出します。材質はおなじみ”A2017S・ジュラルミン”。
凸型形状で、ホイール・ベアリングに軽圧入される為、100分台の精密な精度が必要です。
RCM製作では、削り出し後必ず、腐食防止と表面硬度UPの為の、アルマイト処理を施します
色が赤なのは紛失防止などの意味があります・・。実はウチの”Zレーサー1号機&2号機”の
ホイール・カラーも、わざと赤アルマイト色にしてました!全日本や鈴鹿8耐のマシンなんかも
カラフルな色にして、認識し易くしてたりします。レースで学んだノウハウの1つなんですわ。♪
リアブレーキ・キャリパーも、フロント同様ブレンボの削り。 (う~ん・・ゴージャスですねぇ・・)
サンクチュアリー製リアブレーキ・ブラケットと、組み合わせます・・。(カッコ良ろしっ!です・・)
早速仕上がって来たホイール・カラーを組み込み、リア・ホイール回りを、本組みしましょう!
スプロケ・キャリアは、ホイールセンターから”103㎜”のモノをチョイス(正確には102.8㎜)
このスプロケ・キャリア、実はNinja用のモノ!・・・O・Zホイールは、こんな風に出荷時から
別機種用の物に差し替えて、同料金のまま出荷してるんです。便利なのでぜひ御相談下さい
ただしリアだけに限りますよ・・。O・Zのフロントは、何せあの”モノ・リティック”構造ですから!
ドライブ・スプロケットを固定する、ナットとロック・ワッシャーです・・。カワサキ純正部品です。
Fオフセット・スプロケは今回、ZZ‐R1100C用、サンスター製です・・。 Z1000Rのミッション
アウトプット・シャフトのスプラインと、ZZ‐R1100系のモノは共通で、しかもZZ‐R1100Cは
ノーマルで15㎜のオフセット・スプロケを使用しており、それがそのまま使えちゃうと言う訳!
更にスプロケ裏側に、3㎜のスペーサーを入れ、のべ18㎜チェーンラインを外に出しました。
この仕様で辛うじて、ロックワッシャーを機能させられます。緩み止めは絶対必要ですからね。
これでチェーンラインは、ノーマル”85㎜”から”18㎜オフセット”され”103㎜”になりました。
O・Zレーシング製、Ninja用ホイールKITの、ホイールセンターからリア・スプロケ・キャリア、
スプロケ取り付け面までは”103㎜”ですので、これでチェーンライン整列!と、言う訳です。
通常180サイズのリア・タイヤの場合、このチェーンライン値は、最低でも102㎜~103㎜
必要です!この値に設定していないと、タイヤとチェーンが走行中、まず間違いなく擦ります!
世界中のオートバイ用ホイールメーカーが、この辺のノウハウに関して、同じ認識を示しており
これまで日頃行って来た、カスタムの手法や考え方に、あらためて自信が持てましたねっ!♪
ただし、このチェーンラインに設定するには、例の”インライン処理”が、絶対必要不可欠!!
次回、そのあたりのフレーム・チェーン・タイヤと言った、アライメント関係をお見せいたします。
それにしても、このリア・タイヤの太さ・・カッコいいです・・漫画みたい(笑)・・シビレますねぇ・・