こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
いつもRCMの製作ブログばかりで、それ以外の作業を ご紹介しない
せいか、サンクチュアリーでは普通の修理や整備なんかを 受け付けて
ないと思っている方も いるんじゃないかと思いますが・・・
とんでもありません。
RCMでなくとも、日々 色々な作業を 気持ちよく受けておりまして
むしろ・・・ そっちの方が 多い位かも知れません・・・
少し前にお預かりした この、埼玉県在住 Y・N さんのMK-Ⅱ・・・
前後18インチ仕様の車両で、最近 購入されたばかりとの事ですが
色々気になる部分が多いらしく、修理ご希望で お持ち込み頂きました。
そんな訳で早速、分解してみたんですけど・・・
なるほど・・・ (;^_^A
Y・Nさんがおっしゃってた 「電装をきれいに纏めて下さい」の
意味が わかりました・・・
気が付かれていない 部分も・・・
530サイズのドライブチェーンに、フラットなFスプロケット・・・
ホイールはモーリスマグで、リアタイヤが150/70 でしたから
これだとドライブチェーンと リアタイヤ左サイドが干渉してるはず
なんですが・・・
わずかに2mmほど、隙間がありました?・・・
リアスプロケットハブにスペーサーが 追加されてる訳でもないので
ホイールセンターからスプロケ取り付け面までは 85mmのはずで
そうなると チェーンとタイヤが干渉してないのは、なぜ?・・・
おそらくリアホイールが数ミリ、右にズレてるからだと思われます。
エンジンは Y・Nさんが、一番 気にしていた部分・・・
シリンダー上面のセンターOリングが、はち切れてました・・・
初期型Z-1以外は メーカー対策で、中央にOリングが入ります。
エンジンの熱でシリンダーが歪み易く、初期型Z-1はオイル漏れが
多かった為に 中央に溝が切られて Oリングが採用されたんですが
それに合わせてヘッドガスケットも 左右 ツーピース化されており
初期型のワンピースガスケットを使ってしまった為に、このように
つぶれて切れてしまった訳です。
画像では見えにくいかも知れませんが、右上の2番刻印ホルダーは
良しとして、なぜか 左下にも2番刻印ホルダーが・・・ ( ̄▽ ̄;)
シリンダーヘッドのカムホルダーは 一体成型で、左上から1番~
右下4番の刻印になってないと、まずカムは 普通に回りません。
カムシャフトの回りが重たいケースは、絶対NG・・・
また、右下の4番ホルダー部なんですが・・・
ダウエルピンの挿入付近が 欠損してて、すでに分解した時には
カムメタルが横に はみ出ていました・・・
カムジャーナルとメタルに 焼き付きの傾向が見られなかったので
良かったですが、メタルが横にはみ出してるのは これまたNG。
早期に発見できて、良かったかも・・・
クランクケースを分解したら、オイルポンプのストレーナーに
気持ち悪いものが ビッシリ・・・ Σ(・ω・ノ)ノ!
こりゃ相当、オイルの吸い上げ抵抗に なってたでしょうね・・・
クラッチハウジングは純正のリビルド品・・・
なつかしい~~~・・・ (^ ^;)
う~ん・・・ これはこれで、まぁ~ アリ なんでしょうけど
ピンを溶接固定するリビルドだと トルクが繋がる最初のミートで
違和感のある音や振動が出ますから、15年ほど前から すっかり
リビルドは行わなくなりました・・・
今はもっぱら、後期型ハウジングのアッセンブリー交換です ♪
Y・Nさ~んっ!
他にもいくつか見つかりましたが、たぶん かなり調子よくなると
思いますんで、楽しみにしてて下さいね~っ!!