こんばんは、(株)ノーブレストの中村です。
またの名を、サンクチュアリー本店の中村とも申します。
自分がこの製品部門ブログに書き込むのは初めての事ですね。
皆さんお初となります・・・
と言っても、皆さん サンクチュアリー本店ブログも見ておられるかと思いますので
もう おなじみですか・・・ (^^ゞ
今回はサンクチュアリーの方ではなく、製品部門の方だなと感じたネタでしたので
あえて慣れ親しんでるサンクチュアリーのブログではなく こちらで更新しました。
「まだご紹介出来てないRCMシリーズ」が山ほどある最中に、こっちもそろそろ
お知らせしとかんと・・・ と言う危機感から、またまた夜中にパチパチやってます。
まだご紹介できていないRCMオーナーの皆さま、気長にお待ち下さいね <(_ _)>
サンクチュアリーは店舗の名前で、正式な会社名は株式会社ノーブレストと言います。
そっからかい! (# ゚Д゚)/
と、思った方もおられるかも知れませんが、よくよく考えると こういう話をきちんと
ブログで書いた事がない様な気がしまして、改めてしっかりお伝えさせて頂きました。
ノーブレストとは ”高き志” と言う、それはもう大変たいそうな意味合いのある社名で
株主であり友人のT・Kと夜中に酒を飲みながら「それでいいじゃん」とか、 何だか
軽~く決めたのを うっすら憶えてます・・・ (;^ ^A
そんな、サンクチュアリーの母体となるノーブレスト・・・
サンクチュアリーの運営と言うより 部品の「製造・貿易・販売」を主とした部門と
言うのがダイレクトな表現・・・
国内自社製ブランド & 海外からの輸入元代理店業務の二刀流にて、製品全般を扱う
製品業務がメイン・・・
サンクチュアリーのRCMに対し 製品業務部は
ナイトロレーシング・SCULPTURE・サンクチュアリーメカニックブランド
OHLINS ExMパッケージ・メナカイトなどを自社ブランドとし、貿易業務は
海外の老舗メーカーである、イタリアはO・Zレーシングホイール&アレーグリ。
アメリカはAPEやEARLS、そしてノーブレストの子会社となるロサンゼルスの
RCM USAと言ったメーカーと取引きを行っています。
そんなノーブレストの業務は、おなじみ石田と 少し前から配属された鯉渕の二人で
回しているのですが、実は製品の設計や製作は自分を中心としたサンクチュアリーの
工場で行われており、今日はその内の一つ、Z900RS用ダウンチューブKITの
お話をしたいと思います。
ジュラルミン7N01製の押出し角パイプ材は、ノーブレストが大手鉄鋼メーカーに
ダイス(専用の押出し型)を造って貰い 何百キロと言うインゴットから精製したもの。
つまり、この材料自体が世に流出してるものではなく、ノーブレストが所有している
オリジナルの角パイプ材であると言う事・・・
それを設計図面を元に、全く同じ角度で曲げ込んだものを少ロット数で製造しました。
プレシジョンプレートを加工して、自作で製作をしたダウンチューブ溶接用の治具。
Z900RS用ダウンチューブKITを造るにあたり、最も気に掛けたのが軌道で
とにかくエンジン側、車体内側に沿わせて密着させたかったのが最大の拘りでした。
ラジエータからのクーリングホースとオイルパン、左右位置の異なる鋼管トラリス
フレームなど難しい条件が多かったZ900RSでしたが、妥協した簡単なもので
なく「自分だったらこういうのが欲しい」のコンセプト・・・ いや 想いを込めて
何度もやり直し続けたら1年以上も掛かってしまって、いやはや何ともと言った所。
拘り続けた絶妙な軌道を実現させるのに、頼りがいある治具の存在は不可欠でして
溶接後にパイプが泳いだり 捻じれたりすることない様、頑強な固定ができる治具を
造りました。
何故? 社内生産にしたかと言えば、今回のこのZ900RS用のダウンチューブは
削り出しのブラケット類が激しくオフセットしており、ジュラルミンのインゴット
材料をもったいない位 厚みのある塊から削り出していて、その為に予想を超えた
高額コストが掛かってしまった事から 組み立て溶接は外注さんに出さず完全内製で
コストを抑えようと言う事になった為でした。
溶接し、手を止めては具合を確認しながら 思った事・・・
うぅ~~~む・・・
治具が重い
何度もひっくり返して溶接するとは予想してましたが、治具が結構重くて こうして
座って溶接をしていても ひっくり返すたびに腰に来る・・・ ( ̄▽ ̄;)
でも、おかげで治具はかなり優秀・・・ 安定していますね。
角パイプのクランプ具合は絶妙な感じだし、溶接後の”ちじみ”を微調整できる事から
治具のセッティングも出来て、仕上がり精度を満足なものに出来る。
溶接後のダウンチューブはとても良い感じで出来上がってましたが、しいて言うなら
治具で固定したまま自然放熱させるのに数時間が必要で、その間がひま・・・
溶接後のアルミは育つ(全寸が変わる)ので、安定させるためにも暫く治具固定した
ままほっておく必要があり、どうしても ”ひま” が出来ます (^ ^;)
溶接棒はここまで短く使い切ります。
なぜなら・・・
もったいないからです
自分 つまようじ位なら、全然いけますよ ♪
革手もあるんですがゴワゴワしてるんで、ついつい軍手になり結構熱いですけどね。
溶接冷間させ治具から外したダウンチューブは、社内の研磨部門 菊地へと託します。
こちらも内製での磨き工程で、小さな傷を消すだけでなく この後アルマイト処理に
出るため ”アルマイトの乗り”を良くする為の欠かせない大事な工程になります。
削り出しポケットの中は サッとあてる程度の研磨に・・・
刃物で削り出した痕跡を磨きで消してしまうと、それはそれでメカニカル感が無く
鋳物みたいになってしまうので、あえて削り出し感を残した磨き方をするんです。
ちなみに研磨部門では Ninja用ダウンチューブも磨いており、菊地は大量の
業務に追われて もはや限界・・・
社内製品の研磨業務で手一杯となっておりますので、バフ掛けのお仕事ご依頼には
当分の間 対応ができません事、何卒ご了承下さい。
先行でアルマイトテストをしていた試作品が出来上がって来ました。
シルバーとブラック、車体側にジョイントさせる為の 削り出し関連部品も含めて
一体感のある美しいアルマイトで仕上がっております ♪
昨年よりオーダー頂いておりました日本全国の業者様、ならびにユーザーの皆さま
大変お待たせ致しました!
ナイトロレーシング製 Z900RS用アルミダウンチューブKIT
先ずはブラックアルマイト仕様の方からで、少し遅れてシルバーアルマイト仕様と
間もなく最初の出荷 開始ですよ~!
さぁ・・・
次はスイングアームだな・・・ ( ̄▽ ̄;)フ~