こんばんは、ノーブレストの中村です。
ナイトロレーシング製 Z900RSラウンドワイドラジエータKIT(その2)です。
Z900RSに適切なサイズのラウンドラジエーターを ボルトオンで取り付け出来る
KITを造るべく 最初の材料モデルをと奮闘しているのですが、サンクチュアリーの
業務がとんでもない激務と化していて、どうも集中できておりません。
そもそも、このノーブレスト製品業務部ブログと サンクチュアリー工場部門ブログを
二股かけて更新してるあたり すでにドタバタの要因となってまして、も~ 自分でも
訳わからん状況なんですが、製品業務部門も受注・組み立て・出荷に追われてまして
こうして自分がやるのは、 まぁ 致し方ないんでしょうな・・・ (;^_^A
さて、前回より始まったワイドラジエータ企画ですが、コンセプトはZ900RSに
マッチングしたラジエータである事で、後期型のラジエータよりも面積を大きくする
にはしますが、決して過剰な大きさにはしない事。
かつ、ラウンドタイプのラジエータで もちろんボルトオン取り付けが出来る事。
更には数ある各メーカーさんのマフラーでも 取り付けができる構造にする事などを
目標に進めております。
一番最初のモデルラジエータを造るんですが 久々のラジエータ溶接に少々緊張気味。
昔は一台一台 いちいち溶接でラジエータを加工し、Ninjaに1000RXとか
ZXR750のラジエータを取り付けしてたんですけど、ここ10数年は もうそんな
能率の悪い事をすっかりやらなくなったんです。
確かにアルミの溶接は、2mm位の薄板材が一番溶接し易くて きれいな溶接ビードを
出しやすいんですけど、ラジエータは肉厚がすごく薄いのでシビアなんですわ。
今回のコンセプトの一つでもある「なるべく色々なメーカーさんのマフラーに対応
したラジエータにしたい」を実現させるには、取り付けの位置を僅かにアジャスト
させられる機能を持たせる必要性がありました。
直立不動~ みたいに真っ直ぐ立ってるラジエータではなく、上側がやや前傾姿勢の
少しだけスラッシュ角度をつけた取り付け方にしたいんですが、重要なのは下側の
ラジエータとエキパイとのクリアランスで、ここがマフラーメーカーにより微妙に
異なるんです。
フレームへの固定は ”ハ” の字角度で取り付けされるので、ブラケットをツーピース
構造にし 車体と平行の角度に変換させる事でラジエータ上側を起軸に振り子の様に
スイングできるものにしました。
スイングと言っても フロントフォークがフルストロークした際にフロントタイヤと
ラジエータが接触してはまずいので、10mm前後の僅かなスイング値になりますが
10mm前後アジャストできるだけでも相当色々なマフラーに対応するはずですから
ここの構造には拘ったんです。
今現在Z900RS用で市販されてるマフラー全ての取り付け確認をして行くなんて
とてもじゃないですが出来ませんから、先ずはナイトロレーシング製マフラーを始め
純正マフラーでも取り付け出来るか クリアランスを確認します。
ナイトロレーシング製 & 純正マフラーの両方に対応していれば、おそらく多種多様な
エキパイに合わせられると思うんですけど、”絶対” ではないですから さすがにそこは
ご理解頂きたいと思います <(_ _)>
ラジエータ固定用のロアーブラケット 試作品が出来上がりました。
サビに強いステンレス製で ノーマル電動ファンを取り付けできる様にし、尚かつ
そこにロアーブラケット機能も併せ持たせた構造。
ねじれ・たわみ・しなり等の現象を防ぐべく、リブ折りを設けたブラケットです。
試作モデルとは言え全体のルックスを俯瞰して見たいので、下側をカットした事に
よる左右のテーパー形状も復元加工します。
いっや~ 薄いな~~~・・・ だいぶ勘を取り戻して来たけど。
元々はナイトロレーシング製 ダエグ用のラジエータコアでしたが、大きく加工して
だいぶ目指した状態に近づきました。
まだラジエーターキャップ取り付け部や リザーバータンクへのリターンノズルなど
追加しなければ行けないパーツが複数ありますが・・・
出来上がったロアーブラケットがどんな具合なのか 先に見ておきたいので、ここで
フィッティングを確認しておきたいと思います。
なぜかと言うと既に最初のブラケットではダメで、これが第二弾のものでして・・・
まぁ、 すんなりとは行きませんわ・・・ ( ˘ω˘ )
なんて、実はまぁまぁ行けてて ちょっと修正を加えれば完成! と 油断した気持ちで
いたんですが
むむ・・・ こ、これは・・・ ( ̄  ̄;)
このロアーブラケット構造だと、脱着時の整備性にかなり難ある事が見えて来ました。
進んでみないと見えない事ってあるんです。
「また最初から 造り直し!」
すぐに第三案が浮かんだので、ここまでをとっとと捨てて バージョン3で臨みます!
(その3)に続く